成長期と成長ホルモンの関係:身長を伸ばす3大要素(睡眠)
- 監修:睡眠改善インストラクター 鈴木伸彦
身長と睡眠の関係
子供の身長がスクスクと伸びるためには
「睡眠」はとても重要な役割を果たします。
子供の身長にとって最も重要なホルモンが「成長ホルモン」です。この成長ホルモンは、深い睡眠をとっている時に最もよく分泌されるので、「寝る子は育つ」という言葉は科学的にも正しい事実なのです。
深い眠りで分泌する成長ホルモン
身長を伸ばす上では成長ホルモンの分泌が欠かせません。成長ホルモンは成長作用と、タンパク質合成を促進する作用があり、体の成長、修復、疲労回復に重要なホルモンです。
この成長ホルモンは、寝付いてから2時間位までの一番深い眠りの時に大量に分泌されますが、生活習慣が乱れ、睡眠が浅くなってしまうと分泌されにくくなってしまいます。成長ホルモンをしっかりと分泌させるには正しく深い、質の良い睡眠をとる必要があります。
成熟を抑えるメラトニン
また、夜間に暗くなると分泌されるメラトニンというホルモンがあります。メラトニンは一日の体のリズムを整える作用を持っていて、睡眠にも深く関わるホルモンです。このメラトニンは、成長段階の子供の「性成熟を抑制する作用」も持っています。
一般的に思春期の訪れが早い子供と比べて思春期の訪れが遅い子供の方が最終身長は高くなる傾向があります。身長を伸ばす可能性を高めるためには、思春期の訪れを遅くする働きを持つメラトニンがしっかりと分泌されるように生活習慣・睡眠のリズムを整えることが大事だと思われます。
「寝る子は育つ」とよく言われますが、これは科学的にも証明された事実なのです。また、睡眠中は他にも色々なホルモンが分泌され、身長を伸ばすだけでなく、脳の発達、情緒の安定など、子供の心身の成長に非常に重要な役割を果たすことが知られています。