今さらだけど知っておきたい七五三の時期や基礎知識とは!
子供の成長を祝う日本の年中行事である七五三。
秋が深まると、可愛らしい着物を着た子供を見かけることも多くなりますよね。
「あれ?でも先週も確か神社にお参りに行く七五三の親子連れを見たような気がするけど、七五三って正式にはいつだっけ?」
この頃は、秋になると七五三を祝う家族連れを神社の近くや写真スタジオの近くで、よく目にすることも多いので、ふとそんな疑問を抱く方も意外と多いのではないでしょうか。
そこで、七五三の時期や基本的な知識を紹介します。
そもそも七五三って何をするの?
七五三は、ご家族で写真撮影をし、神社に参拝してお祓いや祝詞をあげてもらい、家族でお祝いの食事をとるのが一般的なスタイルですが、他にもホテルの宴会場を予約して親戚一同を集めて盛大にお祝いをしたり、有名な写真スタジオまで一日かけて撮影をしに行ったりするご家庭もあるとか。
地域や家庭によっても違いはあるので、その土地の七五三の風習などをあらかじめ調べておくと良いでしょう。
また、神社も人気のある神社は七五三の日は予約制にしているところもあるそうなので、あらかじめ調べておきましょう。
七五三の由来と歴史
医療の発達している今と違い昔は子供の死亡率が高く、七歳までは「神の子」とされ、この世に命が定着していないと考えられていました。
江戸時代には今の戸籍謄本のような氏子台帳に登録するのも、子供の成長が確認できた3歳~4歳くらいに行っていたと言います。
こうして子供が無事に成長したことに対する感謝や、これから先の健康や長寿を願って行う、子供の成長過程における通過儀礼として七五三は行われていました。
そもそも七五三の起源は平安時代の中頃にまで遡ると言われています。この頃、公家の行事として三歳、五歳、七歳の子供の成長を祝う儀式が行われていました。
•三歳(男女とも)…「髪置(かみおき)」
当時は男女とも三歳までは髪を短くしていましたが三歳の「髪置(かみおき)」という儀式で、子供たちは初めて髪を伸ばして髪型を整えたのです。
•五歳(男の子)…「袴着(はかまぎ)」
どちらかというと女の子よりも病気をしやすかった男の子は、五歳になったら初めて袴をはいてその成長をお祝いしたそうです。
•七歳(女の子)…「帯解(おびとき):紐落(ひもおとし)とも言うことも」
こちらは女の子の成長を祝う儀式です。
この日、女の子は初めて小袖を着ます。
そして「魂が飛び出さないよう、しっかりと魂を内にとどめるように」という願いを込めて、それまでしていた着物の付け紐を解いて、大人の付け帯に替える儀式をしたようです。
その後、室町時代に武家社会にもこれらの風習は広まり、江戸時代には町民の間にも子供の成長を祝う儀式が広まり、子供の成長や感謝を氏神にお参りするようになったと言います。
ただしこの頃はまだ全国的ではなく主に関東地方で行われていたそうで、関西ではほとんど行われていなかったと言います。
名称もとくになく、七五三と呼ばれるようになったのは明治時代に入ってからで、そして今の七五三のような形に定着したのは、大正時代になってからだそうです。
また、七五三に千歳飴を持つようになったのは、元禄時代に浅草の七兵衛という飴売りが長い袋に紅白の棒状の飴を入れてその袋に、千年を意味する千歳と、長く伸びる飴から延命長寿を願い、千歳飴と書いて売り出したのが始まりだと言われています。
そして千歳飴は縁起物なので、子供だけが食べるお菓子ではなく、縁起を分ちあうという意味から、家族や身近な方々と一緒に食べるという習わしが昔からあります。
では、千歳飴はどこで買えるのでしょうか。
七五三の際、神社で祈祷をされるのなら、神社から授与されるので購入をしなくても良いのですが、たまに千歳飴を授与品として扱っていない神社もあるそうです。
なので、あらかじめ神社に確認しておくと良いでしょう。
他にも、例えば子供が七五三じゃなくても、街中で千歳飴を持っている子供を見かけて、子供が食べたがった場合などは、七五三の時期ならスーパーやデパートなどでも売っています。
ちなみに七五三の時期ですが、七五三の正式な日にちは11月15日となっているので、11月に入ればスーパーなどで手に入ると思います。
なぜ11月15日になったのか…2つある七五三の由来
一つ目は、天和元年11月15日(1681年)に、生類憐れみの令で知られる五代将軍徳川綱吉公が、身体の弱かった長男徳松君の健康をお祈りしたことによるもの。
二つ目は昔、旧暦の15日は、陰陽道の二十八宿の鬼宿日(きしゅくにち)という鬼が出歩かない日に当たるので、婚礼以外は何事にも吉とされていました。
さらに旧暦の11月は収穫も終わり、その秋の実りを神に感謝する月だったと言います。
なのでその月の満月にあたる15日に、人々は氏神に収穫の感謝をし、同時に子供の成長を感謝し、さらに長寿を祈願をしたことによると言われています。
今は七五三はあえて時期を外すのも良いかも
前述したように七五三は11月15日に行われています。
しかし最近はご家族のお仕事の都合や、写真スタジオの予約がとりにくいことなどから、11月、もしくは10月の吉日を選んで行うご家庭も多いそうです。
なぜなら最近ではその土地の神社に神職の方がいない場合もあるそうで、お祓いや祝詞をあげてもらえる大きな神社にお参りに行く方も増えているそうです。
そして大きな神社は七五三の時期大変込み合うことが多く、駐車場に車を止めることができなかったり、お祓いや祝詞前に待ちくたびれて子供がぐずったりしてしまうこともあります。
なので混み合う時期をあえてずらすご両親も多いと言います。
他にも七五三の写真だけ、同じように込み合うなどの理由から、あえて秋以外の時期に撮影するご家族も多いそうなので、その地域の風習や、おじいちゃんおばあちゃんの意見などを聞きながら七五三の時期を相談してみるのも良いかもしれません。
年齢の数え方は?
さて、七五三の基本的なお祝いの仕方や由来、時期などは分かりましたが、肝心の子供の年齢の数え方について戸惑っている親御さんも意外と多いのでは。
七五三を行う際、子供の年齢を数え年で行う方もいれば、満年齢で行う方もいて、果たしてどちらで行えば良いのか迷ってしまいそう。
本来、七五三は数え年で行っていました。
数え年とは、生まれた年を一歳と数え、翌年を二歳と数える方法で、戦前までは日本では数え年で数えていました。
つまり生まれた年の翌年の元旦になると、誰でも一歳年をとっていたのです。
しかしそれだと12月31日に生まれた子供はその日にまず一歳と数え、翌日に一つ年を重ねるので、生まれてからたった二日で二歳となってしまいます。
満年齢で数える場合は、生まれた年から次の誕生日を迎える前日までが0歳なので、12月31日に生まれた子は、翌日の元旦も当然0歳です。
たった二日で二歳とみるか0歳とみるかでは、ずいぶん違いますよね。
よって最近では満年齢が一般的となっているそうですが、地方によってはまだ数え年で行っている場合もあるので、地域の七五三の風習などを確認しておくと良いでしょう。
ちなみに七五三は女の子が三歳、男の子は五歳にそれぞれお祝いをしていますが、これも女の子の方が一般的に成長が早いからだと言われています。
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