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3歳の食事の量や必要な栄養素・メニュー・食べさせ方のコツ!

3歳児の食事で悩んだら…管理栄養士からのアドバイス

3歳児の食事で大切なのは?

①食事の時間を楽しみましょう

おしゃべりも上手になるこの時期はコミュニケーションも活発になります。食事の時にたくさんお話をして、「食事=楽しい時間」となるように家族みんなで食卓を囲みましょう。

②食感を楽しみましょう

3歳児は乳歯が20本生えそろうことでかみ合わせも完成する時期です。このことにより、しっかりと「噛む」ことができるようになるのが大きな変化ともいえるでしょう。

しっかり噛むことは脳への刺激にもなります。

幼児期から引き続き、食材に関心を持つことはもちろんですが、食べられるものや形態も増えることから「食感を楽しむ」ことも大きなポイントです。同じ食材でも調理法を変えると食感も変わるため、食事を楽しむことができます。

また、調理法によっては食べられないものが食べられたり、新たな嗜好が見えたりすることもあるでしょう。

③食への関心を高めましょう

食べられるものが増え、コミュニケーションが活発になる時期ですので、食材や調理法を話題にしながら季節と食を結びつけることも大切な食育です。 近年は技術の発達に伴い、旬が分からなくなってしまっている野菜も多くあります。

旬の野菜にはその季節に必要な栄養素がたっぷり含まれますので食育だけでなく、健康管理にも役立ちます。 また、旬の食材に関連して季節の行事食も積極的に摂り入れましょう。

④食材と触れ合いましょう

手先の細やかな作業もできるようになるこの時期は「お手伝い」を通して食材と触れ合う機会を設けましょう。

お手伝いの内容としては、プランターでミニトマトなどの野菜を育てたり、買い物の際に食材を選んだり、お料理の時に野菜をちぎる、つぶすなどの簡単なものから始めると良いでしょう。

実際に食材に触れる機会が増えることで食への知識や経験が増えることはもちろん、食べる際に「いただく」ことの大切さも学ぶことができます。

⑤基本的なマナーを身につけましょう

まずは「いただきます」「ごちそうさまでした」の食事の挨拶を身につけましょう。また、この時期からお箸の使い方も少しずつ覚え始めると良いでしょう。

大人の行動を見て真似をすることが多いため、周りの大人ももう一度マナーを見直してみましょう。(肘をつかない、犬食いをしない、三角食べを意識する、など。)

3歳児に必要な栄養素・食事量とは?

3歳の食事量

3歳児は食べられるものも増え、運動量も増えますのでしっかりとバランスよく食べることを心がけましょう。

基本の食事はエネルギー源になる炭水化物、たんぱく質、脂質と身体の機能調整を行うビタミン・ミネラル、そして食物繊維を摂ることです。乳歯が生えそろい、体もどんどん成長する時期ですので、たんぱく質やカルシウムなどは特に不足しないようにしましょう。

食事量は周りと比較をしがちですが、一番大切なのは子供が毎日元気いっぱいで楽しく過ごせているか、ということです。小食、大食で不安になったら、身体発育曲線でお子様の成長を確認しましょう。 毎食完璧なごはんを作ったとしても、子どもは気分や体調で食べたり食べなかったりすることもあると思いますが、そんな時は1日の食事を通して調整していきましょう。

また、幼児期には「おやつ」が重要な役割を果たします。

おやつは楽しみでもありますが、3食では補いきれない栄養素を摂るという大切な役割があります。とはいえ、基本は朝・昼・夜の食事ですので、おやつを食べ過ぎたせいでご飯が食べられない・・・ということがないように量や時間の配分にも注意が必要です。

ご飯を食べてくれない!どうしたら?

ご飯を食べない理由は様々ですが、この時期は「噛む」ことができるようになるために、はじめての食感のものを体験することがあります。少し硬かったり、噛みにくかったりということから「嫌い」「まずい」という表現をすることもあります。

また、肉や魚などのたんぱく質源は調理法によってはパサつきやすく食べにくくなることもあります。パサつきや固くなるのを防ぐために、ゆっくり加熱して蒸し煮にしたり、スープベースのメニューを取り入れたりするなどの工夫も必要です。

さらに、一緒に食べる大人が美味しそうに、楽しそうに食べることも食欲をアップさせるポイントです。「美味しいね」「この食感はどう?」など、食事の内容を話題にしながら楽しく食べる環境づくりも大切です。

オススメのレシピ・メニューはこれ!

3歳児のメニューの基本は4つのお皿にあります。

①主食

3歳の食事主食

主食はごはんやパン、麺などの炭水化物を多く含むものです。これらは効率の良いエネルギー源になるため、欠かさないようにしましょう。

全体のバランスを考えると、どんなおかずとも相性の良い「お米」を基本の主食とすることをおすすめします。パンは、菓子パンや総菜パンなど味がしっかりしたものと組み合わせてあることも多く、それだけでお腹がいっぱいになってしまうこともあります。

同様にパスタも1品で完結してしまい多くの食材を摂ることが難しくなるため、栄養の偏りの原因になります。

基本をお米とし、たまにパスタやパンを織り交ぜることでバリエーションも豊富な献立作りができます。ご飯をなかなか食べてくれないときは、ふりかけをかける、海苔で巻いてあげる、炊き込みご飯にすることも気分が変わって食べやすくなります。

②主菜(メインとなるおかず)

3歳の食事主菜

主菜となるおかずは主にたんぱく質を多く含む食材になり、肉や魚、豆腐や卵などが当てはまります。

ひと口に肉や魚といっても種類や部位によっても食感や味、調理法が変わってきます。例えばお肉も塊肉だと噛み切れずに残してしまうことがあるかもしれませんが、ハンバーグやミートボール、つみれなどの柔らかい食感のものから始めると食べやすくなります。

また、これらの中ににんじんやレンコンなどの野菜を少し食感を残して入れることで歯を使って「噛む」こともできます。

③副菜(野菜のおかず)

3歳の食事副菜

副菜は主に野菜や海藻、きのこ類を多く使ったおかずになります。ここでのポイントは主菜とは調理法を変えるということです。

例えば主菜が炒め物だったら、副菜は煮物にする、といった具合です。調理法を変えると食感や温度なども変わり、口の中での感じ方も変わってきます。

また、野菜は生野菜だと苦みや香りが際立って嫌がることもありますので、その場合は下茹でをしてから調理をすることで食べやすくなることがあります。

④汁物

3歳の食事汁物

汁物はうまみも感じやすく食べやすいだけでなく、様々な食材を加えることができます。味噌汁やお吸い物、具だくさんのスープやポタージュなどバリエーションも多いですし、たんぱく源と野菜を一緒に摂ることもできます。

これらの4つのお皿を揃えるだけでバランスは整いやすくなります。主食がパスタやパンで野菜が不足しがちになるときは、汁物を具だくさんにするとバランスが取りやすくなります。

また、味付けの基本としては大人の食事よりも薄味に仕上げましょう。濃い味に慣れさせないということも重要ですが、食材そのものの味を活かすという意味でも薄味であることは重要となります。

おやつを上手に活用しよう

3歳のおやつ

幼児にとっておやつは楽しみの一つです。しかし、楽しみだけではありません。

この時期は一度にあまりたくさんの量を食べられないこともありますので、「おやつ」は不足分を補う大切な食事となります。「おやつ」と聞くと甘いお菓子を想像しがちですが、決して甘いものを食べることだけがおやつではありません。

例えば、エネルギー源が不足しがちな子供にはおむすびや焼き芋などの炭水化物を含むものがオススメです。

特におむすびは鮭やしらす、大根葉などを使って混ぜご飯にするとそのほかの栄養素も補いやすくなります。

ビタミンやミネラルが不足しがちな子供にはフルーツヨーグルトや野菜を使ったポタージュなどもオススメです。また、普段のごはんに雑穀を少量混ぜることでもビタミンやミネラルの摂取量を増やすことはできます。

野菜嫌いの子供への接し方

3歳の野菜嫌い

野菜を嫌う原因の一つが味や香りにあります。苦みやえぐみがあったり、ピーマンやセロリなどのように香りが強いものは苦手意識が高まりやすくなります。生の野菜ではこのような特徴が出やすくなりますが、一度下茹でしてから炒め物や煮物にすることでクセが柔らかくなり、食べやすくなります。

また、星やハート、丸などの可愛いらしい型で抜くことや全体を彩りよく仕上げると「食べたい!」という気持ちを高めることに繋がります。

野菜が嫌いだから、食卓からなくしてしまうと、克服するチャンスをなくしてしまっているのと同じことです。食卓にはいつも通りに並べ、周りの大人が美味しそうに食べている様子を見せることで、野菜への嫌悪感をなくし、少しでも「食べてみようかな」と思ったときにいつでも食べられる環境づくりを整えてあげましょう!

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管理栄養士磯村優貴恵 プロフィール

大手ダイエット専門のエステサロンにて、食事指導を通してお客様の体を内側・外側の両面からサポート。 その後、和食やカフェのキッチンスタッフとして約3年間の料理修行を行う。特定保健指導を経て、現在は、子供から大人まで家族みんながおいしく食べられて健康になれるよう、レシピ・商品開発や執筆など幅広く活動中。 資格:管理栄養士、フードコーディネーター、薬膳インストラクター、健康食育ジュニアマスター

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※本コーナーは医師、管理栄養士、保育士など各分野の専門家に監修をいただいております。ただし、幼児期の発達・発育状態、心理状態には個人差がございますので、全てのお子様への該当を保証するものではございません。

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