明橋大二プロフィール
1959年大阪府生まれ。京都大学医学部を卒業後、公立病院への勤務を経て、現在真生会富山病院心療内科部長。専門は精神病理学、児童思春期精神医療。また小学校スクールカウンセラーや児童相談所嘱託医としても活躍。NPO法人「子どもの権利支援センターぱれっと」での診療のかたわら、年100回以上の講演活動と執筆活動も行なう。
シンプルなコミュニケーションが子供には安心につながる
- のっぽくん
- 子どものペースを尊重して…。頭では理解できるんですが、具体的にどのようなことをすればいいのか、うまくイメージをつかみにくいかもしれません。何かコツのようなものはありますか?
- 明橋さん
- 「とてもシンプルなことですよ。たとえば、子どもがまだ赤ちゃんならスキンシップを大事にする。しっかり抱いて、目を合わせて、笑顔で話しかけるだけで、赤ちゃんは自分が大事にされていることをちゃんと感じることができます。「抱き癖をつけてはいけない」という意見もありますが、それは間違い。赤ちゃんは抱っこをされるだけで十分な安心感を得られるわけですから。また、話ができるようになったら、真剣に子どもの言うことに耳を傾けましょう。それだけで子どもの存在を認めてあげることに繋がります。その際は大きく頷いて「そうか、そうか」と言いながら話を聞いてあげたり、相手の言っている言葉を繰り返してあげたりして、「あなたの言っていることはわかっているよ」と伝えてあげるようにしましょう。」
- のっぽくん
- 確かに、話をしていて相手がノーリアクションだったら、さびしい気がしますものね。
- 明橋さん
- 「あとは会話の最中の言葉の選び方も大切。たとえば、人を励ます際によく「がんばれ」という言葉を使いますが、相手がこれ以上努力できないほどにがんばっているときは、余計辛い思いをさせてしまうことがあります。こういうときは「よくがんばってるね」と相手の努力を認めてあげる言い方をしてみましょう。また、子どもの行動を認めてあげる言葉には「ありがとう」という言葉もあります。このようなひと言は子どもの自己評価を高めてくれるので、積極的にかけてあげるといいですね。」
インタビュー目次
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