- 監修:管理栄養士 磯村優貴恵
【1歳・2歳の食べ物】刺身やお寿司は食べていい?注意点は?
乳児・幼児期の食事で悩んだら…管理栄養士からのアドバイス
鮮度が良いものであればOKですが、なるべく加熱して与えましょう
お寿司といえば魚介類を楽しむことができる和食ならではの料理ですが、離乳食の時期はまだまだ消化器官も未発達な状態ですので注意が必要です。
離乳食期の間は基本的に刺身はNGです。
生の魚には雑菌がついていたり、寄生虫がいることもあるので、消化器官が未発達な赤ちゃんや幼児にとっては食中毒の原因となりますので、刺身として与えるのであれば鮮度が良く柔らかいものであれば2歳頃から食べさせてもOKです。
魚介類を与える際は、新鮮なものを十分加熱をした状態で与えることをおすすめします。
数ある魚介類の中でも離乳食時期に一番初めに与えるのが「白身魚」です。
タイやヒラメ、カレイなどの白身魚はクセがなくあっさりとした味わいで旨味も感じやすいため離乳食の時から幼児食でも変わらずオススメの魚です。いずれもきちんと加熱をしてから少量ずつ与えましょう。
鮭はピンク色をしていますが、あの綺麗な色は食べるエサ(プランクトン)によるもので、鮭自体は白身魚として分類されます。タラも鮭も塩タラ、塩鮭というように、塩分を足しているものが多く流通していますので、これらを与える際はしっかりと塩抜きをして、加熱したものを与えるようにしましょう。
離乳食はもちろん、幼児食に移行した際も塩分の量には注意が必要です。
塩には食材の旨味を引き立てるなど様々な良い作用がありますし、私たちにとっては必要不可欠なミネラルの一つです。しかし、塩分が多いと濃い味になり、その味に慣れてしまうと薄味では物足りなくなってしまいます。
長い目で見た時に、塩分の過剰摂取は腎臓への負担も大きく高血圧などの生活習慣病の原因にもなります。
子どもの頃から薄味に慣れさせるということは食材本来の旨味などを感じることができることにもつながりますので離乳食・幼児食の際は薄味を心がけましょう!
赤身魚、青魚も食べさせ方に工夫を
赤身の魚には、マグロやカツオなど鉄分をはじめとしたミネラルやビタミンB6が多く含まれています。鮮度の良いものを選んできちんと加熱をしてから与えましょう。 ツナの水煮缶などは食塩無添加のものを選びましょう。柔らかく食べやすいので離乳食にも使いやすい食材です。オイル煮を選ぶ場合は脂肪の摂り過ぎにならないよう、しっかりと油を切ったり、湯通ししたりして油分を落とすようにしましょう。
アジ、イワシ、秋刀魚、鯖といった青魚にはDHAやEPAなどが豊富に含まれています。しかし、これらは脂質の一種であることからもわかるように長時間空気に触れると酸化されて品質が悪くなるだけでなく、魚独特の生臭さも際立ってきます。
また、イワシや秋刀魚などは特に小骨が多い魚でもあります。大人にとってはなんてことのない小骨でも、赤ちゃんにとっては大きな障害となることもあります。きちんとした処理をし、新鮮なものを十分に加熱してから与えましょう。
お寿司は3歳以降でもOK!食べさせる時は「酢飯」と「海苔」に注意
お寿司の土台となる酢飯を作る際はお酢だけでなく、砂糖や塩もしっかりと含んでいますので、味が濃いことや酸っぱい味自体を好まない可能性もあるため、酢飯を無理に与える必要はないでしょう。
また、軍艦巻きやその他巻き物に使用される海苔も噛み切れなかったり、うまく消化ができなかったりすることがありますので、注意が必要なポイントです。鮮度がよく、柔らかいお刺身であれば2歳ごろから少量与えても良いですが、お子さまの機嫌がよく、元気のある時にしましょう。
お寿司は消化器官が発達し、様々なものを無理なく食べられるようになる3歳以降でも遅くはありません。
管理栄養士磯村優貴恵 プロフィール
大手ダイエット専門のエステサロンにて、食事指導を通してお客様の体を内側・外側の両面からサポート。 その後、和食やカフェのキッチンスタッフとして約3年間の料理修行を行う。特定保健指導を経て、現在は、子供から大人まで家族みんながおいしく食べられて健康になれるよう、レシピ・商品開発や執筆など幅広く活動中。 資格:管理栄養士、フードコーディネーター、薬膳インストラクター、健康食育ジュニアマスター、幼児食アドバイザー
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※本コーナーは医師、管理栄養士、保育士など各分野の専門家に監修をいただいております。ただし、幼児期の発達・発育状態、心理状態には個人差がございますので、全てのお子様への該当を保証するものではございません。
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