彩愛玲プロフィール
1979年7月18日生まれ。A型かに座。身長158cm。 東京都出身。 2002年国立音楽大学卒業。 2004年東京芸術大学別科修了。 大学在学中よりコンピュータ音楽に積極的に参加。国際コンピューター音楽会議、2002年スウェーデンでの国際コンピューター音楽会議に、さらに2004年6月には、ニューヨーク州立大学バッファロー校で行われた現代音楽フェスティバル「June in Buffalo」にソリストとして出演。同年発刊の「Computer Music Journal」(マサチューセッツ工科大学発刊)付録DVDには演奏が収録されている。 一方、クラシック音楽では、気軽に楽しめるコンサートをモットーにお話を交えながら演奏するスタイルで聴き手との距離の近いコンサートを行っている。昨年7月より「ハープの小部屋」開催。篠崎史子氏に師事。 2007年10月24日にキングレコードよりアルバム「花一輪~彩愛玲ハープの世界~」発売。 現在、テレビCM、ラジオ出演などでも活躍中。 父・隆一さん 170cm 母・純子さん 157cm
目標は、おじいちゃんです
親から子供へ引き継ぐ「品格」は、“遺伝”ではなく“連鎖”による影響が大きいのではないだろうか。
だとすれば、愛玲さんのご両親は、そのご両親からどのような教育を受けたのだろうか。
母・純子さんはこう話してくれた。
「よく両親から、勉強の成績だけでなく誰かが困っている時に助けてあげられる人になりなさいと言われました。また、好きなことをやりなさいと。やらされてやることは、自分が感じる責任は小さいが、好きなことをしていると、自分が感じる責任は大きいんだと」
愛玲さんが住む地域には、偏差値が高い少人数制の小学校があるが、愛玲さんも、お兄さんも、そこには通わなかった。知人には、「なぜ行かせないのか?」と聞かれることがあったが、愛玲さんのご両親は、勉強だけでなく、友人達との関わりを深くもてる経験を沢山与えられる環境で心も体も大きく育って欲しいと考えていたからだ。
「夫婦で子供の教育方針が合っていたので、まわりの親御さんに振り回されることはなかったね」
と隆一さん、純子さんは顔を合わせる。
逆に、愛玲さんは、ご両親のことをどう思っているのだろうか?
「第一に感謝するということを、教えてもらいました。両親から、何かについてうるさく言われたことはありません。勉強にしても、ピアノにしても、やりなさいと言われたことは全くなかったですね。物事には、やらなければいけないタイミングや、人それぞれのペースがあると思います。
私は、不器用なので、何事にも時間がかかるのですが、いつもお母さんに『大丈夫。それでいいのよ』という言葉をもらって救われていました。自分のペースで物事を進められたことを本当に、感謝しています」
ご両親は、5年生くらいからは子供と友達感覚で付き合ってきたという。
愛玲さんも、ご両親のことを、“お互いやりたいことがあって、それに向かっている同志のような感じ”と表現する。小さい頃から、一人の人格としてしっかり尊重し合えていたのだろう。
今後、音楽家として、愛玲さんはどのような目標を持っているのだろうか。
「目標は、おじいちゃんです。89歳のおじいちゃんは、歌うために生きている人。音楽を心から愛していて、歌い続けるために、体に気をつかい無農薬の野菜を摂ったり、毎日散歩などの運動をしたり、努力を欠かさない人です。おばあちゃんが、ピアノ伴奏をして、二人で老人ホームで演奏する活動をごく最近までしていました。
おじいちゃんには『音楽は宇宙なんだ』と、よく聞かされました。
『一つ一つの音を、自分の一番大切なもの、愛すべきものだと思って弾きなさい。ハープは、母性的な楽器で、女神のような愛を感じる。それを感じながら、平和のために、心で奏でなさい』
こんなメッセージを、手紙にしたためて渡してくれるおじいちゃんは、私の一番の目標です」(愛玲さん)
愛玲さんが目標とする音楽家は、他の誰でもなく、“おじいちゃん”である。
祖父母から両親へ。両親から子へ。
愛玲さん、隆一さん、純子さんのお話を伺うと、ものの考え方や品格は、確実に子育てに反映され、連鎖されていると実感する。
愛玲さんは、“おじいちゃん”から受け継いだ人間性で、これまで通り、ゆっくりと楽しみながら進んでいくのだろう。
インタビュー目次
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