スクスク親子お悩み相談12
このコーナーでは、児玉先生が心理カウンセラーの経験から、お母さんや子どもたちの悩みにお答えします。学校でのこと、心配ごとや悩みごとはありませんか?
悲しみの正体は我慢の歴史
子育てや夫婦関係において、
「なんでこうしてくれないの?」
「どうしてわかってくれないの?」
と言ったときに、「悲しい・・・つらい」
といった感情を味わったこと、ないですか?
そして、つい子供の前でその感情をぶつけてしまい、
後で、自己嫌悪になってしまう・・・。
前回は、「怒り」をテーマに扱いましたが、
人によっては同じ場面でも「怒り」ではなく、
「悲しみ」を感じる人もいらっしゃいます。
今回は、
~悲しみの解消3ステップ~
をご紹介いたします。
例えば、
『せっかく愛情を込めて作った食事を全然食べてくれない時に、
悲しくてつい子供にきつく当たってしまい、自己嫌悪になる・・』
このようなとき、どうすれば良いのでしょうか
①自分がどうして悲しいのかを知る
「せっかく愛情を込めて作った食事を全然食べてくれないから悲しい」
実は、与えた愛情に対して、
「何かを返してもらえなかった(受け入れてもらえなかった)」
という思いが背景にあります。
「愛の反対は、無関心」という言葉もありますが、
与えた愛情に対して、相手から何らかの反応がないと、
人は悲しくなるものです。
②「本当は、どうしてほしかったの?」と自分に聴く
このときのお母さんの気持ちは、どうでしょうか。
「子供に喜んでほしかった」
「パクパク、モグモグ、元気に食べてほしかった」
「ママ美味しい~、と言ってほしかった」
など、人それぞれ、いろんな思いがあると思います。
ゆっくり、じっくり、ご自身の感情を振り返ってみてください。
③「本当はこうしてほしかったこと(言葉)」を自分自身へ。
そして、次に、
『子供時代、一人で悲しんでいる自分の姿』
を想像してみてください。
心の奥底で、我慢してきたこれまでの悲しい感情が
沸き起こってくると思います。
悲しんでいる自分の子供時代のイメージができたら、
その子(自分)を優しく抱きしめるかのように、
「そっか、だから悲しかったんだね」
「気づかなくてごめんね」
「いつもありがとう」
「大好き、愛してるよ」
と自分自身に、ゆっくりと、何度も、優しく声をかけていきます。
※この第3ステップ、最初は自分一人でやるのは難しいかもしれません。
カウンセリングを利用して、じっくり向き合ってみるのもおすすめです。
このように、悲しみを感じるとき、一つ一つ丁寧に
「なんで悲しいんだろう?」
「本当はどうしてほしかったんだろう?」
と自己内省していくと、
「あぁ、ずっとこうしてほしかったんだな」
という
心の奥底に我慢して溜めてきた、
悲しみや寂しさがあることに気づくはずです。
人は、これまで生きてきた人生の中で、内容は変わっても、
本質的には同じパターンの悲しみを何度も体験してきています。
そのパターンに気づき、自分で自分の悲しみを癒していくことができると、
だんだんと深い悲しみを感じることが少なくなっていきます。
最近悲しみを味わった方はぜひ、
~悲しみの解消3ステップ~
を試してみてください。
この記事を読んでくださった皆さまの心が、
少しでも軽くなると、嬉しいです。
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