スクスク親子お悩み相談13
このコーナーでは、児玉先生が心理カウンセラーの経験から、お母さんや子どもたちの悩みにお答えします。学校でのこと、心配ごとや悩みごとはありませんか?
しつけの共通認識を作る、2つのヒント
「しつけの仕方が家庭内で一致しない」
「子どもも大変だけど、旦那も同じくらい子どもです」
といったご相談を、よくいただきます。
パパとママで、お子さんへのしつけの方針が一致しないと、
お子さんへのしつけに必要以上に苦労してしまいます。
例えば、ママは、
「お行儀よく食べましょうね」
「出したものは自分で片付けなさい」
と普段からよく言っています。
ところが、パパは、
ご飯を食べる時、椅子に足を立てる癖がある(お行儀よくない)
靴下脱ぎっぱなし、上着脱ぎっぱなし(片付けない)
といった感じです。
ママの心境として、
「どうして、私は子どものためにこんなに頑張っているのに、
パパは頑張ってくれないの?」
しかし、パパは、
「仕事で疲れているんだからさぁ。『男は外に7人の敵がいる』って言うだろ。
大変なんだよ。家に居る時くらいゆっくりさせてよ」
と考えていたりします。
このような状況、どう向き合っていけば良いのでしょうか
向き合い方として、心理学的ヒントが2つあります。
まず一つ目です。
「あなたは~すべき」「あなたに~してほしい」という言い方を、
「わたしは~と感じた」と言い換えて、
「どうしてそう感じたのか」をご夫婦でお互いに伝え合ってみます。
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例
ママ(before)
「パパがちゃんとしないから、子どもに注意できないでしょ、しっかりしてよ」
ママ(after)
「子どもが苦労しないように、今のうちからきちんとやりたい」
「こんなに頑張っているのに、パパが協力してくれなくて悲しかった」
パパ(before)
「仕事で疲れているんだからこっちの気持ちも考えてくれよ」
パパ(after)
「仕事で○○があって、今日はこういう(やる気がでない)気持ちだったんだ」
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ここでのポイントは、「~すべき」「~してほしい」というお互いの主張は
コミュニケーションの衝突になりがちなのですが、
主観的な感情を伝えてみると、前に進みやすくなります。
人は評価よりも、感想のほうが受けとめやすいのです。
そして二つ目。
コンフォートゾーン&小さな目標を設定する、です。
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例
片付けが苦手なパパに、
「片付けなくて良いから、ここに置いといて」
と伝えます。
まずはここまで。
置き場所に毎回置いてくれるようになったら、
次は、
「片付けなくて良いから、ここに置いてあるものだけ、
ハンガーにかけてもらっても良い?」
と、次第に片付けしてもらいたい領域を増やしていきます。
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ここでの心理的ポイントは、パパにとってのコンフォートゾーンをセットで提供する、ということです。
努力しなくても楽にできる小さなことからはじめつつ、
パパにとっての逃げ道を用意する、ということです。
「片付けなくても良いから」
「今日はできなくても良いから」
などの言葉掛けが大事です。
甘やかしている!と捉える方もいらっしゃるかもしれませんが、
時間をかけてコツコツと階段を上がっていくかのように、
パパのできる領域を増やしていく視点が大事です。
時間はかかりますが、時間をかけて築き上げた習慣だからこそ、
そう簡単には崩れません。
やはり、人を変えるのは習慣しかない、ですね。
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