夏休み明けに起きられない!子どもの睡眠に注意
9月に入り学校では新学期がスタートしましたが、長い夏休みの間に生活リズムが崩れて朝起きられなくなってしまう子どもが意外と多いということをご存知ですか?
「一時的だろう」と軽視しているとそのまま不登校に繋がってしまう可能性もあるため、長期休暇中に子ども達に起こりやすい睡眠障害と対策についてしっかりと理解しておきましょう。
なぜ朝起きられないの?
いつも通り朝起きられなくなる背景には、起床時に十分な血圧が保てない「起立性調節障害」や睡眠時間が後ろにずれる「睡眠相後退症候群」といった病気があることが考えられます。
起立性調節障害になるとめまいを起こしやすくなったり、午前中に調子が悪いという症状がみられます。
睡眠相症候群は起立性調節障害と併存していることが多い睡眠障害の1つであり、正常な時に比べて遅く寝入り遅く起きる状態が続くと発症する可能性が高い病気です。
体内ホルモンの影響により15~25歳では一般的に睡眠時間が後ろにずれる傾向があるため、特に中高生に起こりやすい睡眠障害と言えます。
治療は保険適用外になることも
起立性調節障害に関しては医療保険が適応される血圧をあげる薬を飲むことで改善が見込めます。
しかし、睡眠相症候群の場合は寝入りを良くする薬や睡眠時間を短くする効果のある薬など治療薬はあるものの、全て保険適応外であるため自費診療になってしまいます。
そのため、家庭での生活指導が重要になります。
生活指導は治療の第一歩
睡眠障害が疑われたら、まずは「寝る前にスマホなどの画面を見ない」「朝起きたら日光を浴びる」「睡眠表をつける」といった生活リズムを整える習慣を取り入れてみましょう。
それでも改善が見込めない場合、そのまま放っておくと社会適応が難しくなってしまったり、精神的に苦痛を抱えてしまう可能性があります。
家庭内で悩みを抱え込まずに小児科や精神科などを受診し、薬物療法と生活習慣の改善の両面から治療に取り組んでみると良いでしょう。
参考URL
『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/ASM8G3GXKM8GULBJ002.html?iref=pc_ss_date
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子