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父親の飲酒も子どもの先天性心疾患に影響?

現在、妊娠中における母親の飲酒は胎児に悪影響を与えるとして、禁酒をするよう厳しく呼びかけられています。
しかし、今回中国で行われた研究により、妊娠前後の期間中における「父親」の飲酒も、子どもの先天性心疾患のリスクになり得るということが明らかになりました。
そこで、改めて飲酒が妊娠に与える影響や具体的な研究の結果についてご紹介します。

飲酒による胎児への影響

もともと、なぜ妊婦の飲酒が禁止されているのかというと、妊娠中のアルコール被爆により、流産・死産・先天異常が生じるという因果関係が証明されているからです。
具体的には、子宮内の胎児発育不全や中枢神経障害、頭蓋顔面奇形や心奇形などといった症状が見られ、「胎児性アルコール症候群」として知られています。

実は父親の飲酒量も関係

今までは母親の飲酒と胎児の関係しか研究されていませんでしたが、今回、中国の中南大学の研究では、父親の飲酒が胎児に与える影響について検討されました。
研究手法としては、1999年~2019年発表された55件の研究の中から約35万例を抽出してメタ解析を実施。
その結果、妊娠前後3ヵ月の期間中に飲酒をした母親もしくは父親の子は、そうでない子に比べて先天性心疾患のリスクがいずれも有意に高いということが明らかになりました。
更に、母親のアルコール摂取量が116gを超えると先天性心疾患のリスクが42%、父親の摂取量が375gを超えるとリスクが47%上昇するという摂取量との関係性も発見されました。

妊娠前から父親も節酒が必要か

今回の研究により、妊娠前後における父親の飲酒も子どもの健康に影響を与えることが分かりましたが、そうは言っても世間的には「妊娠前に父親が飲酒を控える」という認識はまだまだ受け入れがたいでしょう。
ただ、大量の飲酒はアルコールを摂取する本人の健康にも害を与えるため、子どもを望むのであれば、育てるという義務を果たすために母親だけでなく父親も妊娠前後の禁酒を勧めても良いかもしれません。

参考URL

『メディカルトリビューン』https://medical-tribune.co.jp/news/2019/1030522107/

『日本産婦人科医会』https://www.jaog.or.jp/sep2012/JAPANESE/jigyo/SENTEN/kouhou/insyu.htm


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