子どもの熱性けいれんってどんな症状?知っておきたい対処法
インフルエンザが流行する冬場は初めて高熱を出すお子さんも多いですが、そんな時に気になるのが「熱性けいれん」と呼ばれる症状です。
しかし、具体的にどんな症状でどういった対応をすべきか理解している人は少ないでしょう。
そこで今回は、感染症が流行る時期に知っておきたい熱性けいれんについてご紹介します。
子ども特有の熱性けいれん
一般的に、熱性けいれんとは生後6か月~5歳までの子どもが38度以上の発熱時に起こす「けいれん」のことを言います。
特に熱の上がり際に起こりやすく、突然意識を失って身体をそらせるように硬くしたり、全身や手足が意思に反してがたがたと動いたり、逆に脱力したりする症状がよく見られます。
他の人が触ったくらいでは動きが止まらないというのも特徴の1つです。
日本人の子では7~11%が熱性けいれんを経験すると言われており、その中の約7割は生涯に一度だけで終わり、繰り返すことはありません。
一方で、両親が熱性けいれんを経験していたり、1歳未満の間に熱性けいれんを経験したといった場合は、繰り返す頻度が高くなるということも分かっています。
5分を目安に救急車を
実際にお子さんが熱性けいれんを引き起こした場合、どうすれば良いでしょうか?
まずは周りの物にぶつかったりしないように安全な場所に移動させます。
この時、けいれんによって倒れたり吐いたりすることがあるので、お子さんは横向きに寝かせておきましょう。
そして、けいれんし始めた時間と持続時間を記録します。
通常、熱性けいれんは1~2分で終わりますが、5分を超えたら救急車を呼ぶ必要があるため、時間を正確に測ることは非常に重要なポイントです。
5分以内にけいれんが終わった場合は、すぐにかかりつけ医や救急外来を受診しましょう。
冷静な対応が何よりも大切
我が子が目の前でけいれんしたらどうしても動揺してしまいますが、まずは努めて冷静に対応することが重要です。
もちろん、こうしたけいれんを引き起こす感染症にかからないことが一番良いことですが、小さい子どもは何が起こるか分からないものです。
感染症対策と共に、熱性けいれんのことも頭の片隅に覚えておいても良いかもしれません。
参考URL
『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/ASN1V4QFTN1VUBQU001.html?iref=pc_ss_date
『日本小児神経学会』https://www.childneuro.jp/modules/general/index.php?content_id=27
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子