思春期のダイエット、本当に必要!?知っておきたいリスクとは
思春期になると外見を気にする子どもが多くなりますが、最近では「細い=綺麗」という認識が浸透しているため、子ども達のダイエットも当たり前のようになっています。
しかし、特に女の子の場合は、思春期のダイエットによって生涯に渡る健康リスクを被るリスクも。
そこで今回は、後悔する前に知っておきたい、思春期の子どもによる過度なダイエットのリスクについてご紹介します。
思春期は太りやすい時期
もともと思春期とは、子どもが心身共に大人へと成長するための移行期間のことを言い、一般的には10歳~18歳ごろを指します。
身長が伸びたり、生理が始まったりする第二次性徴により、外見にも男女差や個人差が表れる時期であるため、周りの人と自分を比べてしまいがちです。
特に女の子は女性ホルモンの影響で皮下脂肪がつきやすくなります。
こうした身体変化は将来妊娠するための基盤作りとして必要な変化なのですが、本人達にとっては「太ってきた」という現実だけが先行してしまうため、結果としてダイエットに繋がってしまうのです。
無月経以外に骨粗しょう症のリスクも
無理なダイエットによって体重の15~20%痩せてしまうと、脳が生命の危機と勘違いしてしまい、エネルギーを温存するために生命維持に必要ない機能をストップさせてしまいます。
意外なことに、子孫繁栄に必要な生殖機能もその1つ。
その結果、女の子の場合は月経異常や無月経を引き起こしてしまい、無月経の期間が長くなるほど女性ホルモンや子宮にも影響が出て、将来妊娠しにくい体になる可能性があるのです。
また、思春期は骨密度が最も増加して骨量のピークを迎える時期でもあります。
そんな時期に十分な栄養を摂取できていないと、骨がもろくなったり身長が伸びないといった問題や、将来的には骨粗しょう症になりやすくなるといったリスクも抱えることになってしまうのです。
心と体のSOSに気付いて
見た目のために痩せようとする子どもは多いですが、一方で、あるストレスから逃れるためにダイエットに執着するというパターンも存在します。
摂食障害にも繋がる可能性があるため、急激な体重減少は心と体の両方のSOSだという認識が必要です。
そして、1か月に1~2キロ程度の減量にとどめて、それ以上過度なダイエットにのめりこまないようにするためには、保護者の方の見守りが大切だと言えるでしょう。
参考URL
『時事メディカル』https://medical.jiji.com/topics/1584
『東御市 すくすくポケット』http://tomi-sukusuku.jp/lifestage/310.php
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子