屋外でも換気扇の下でもダメ!〜タバコが子どもに与える影響とは〜
『百害あって一利なし』とも言われるようになったタバコ。
社会的に禁煙を推奨する動きがありますが、そうは言ってもやめられない人がいるのも事実です。
しかし、実は小さい子どもほど、タバコの影響を受けやすいというのをご存知でしょうか?
そこで今回は、改めて知っておきたいタバコの怖さについてご紹介します。
『万能薬』ならぬ万病の元⁈
太古の時代より、未知の植物であるタバコは医薬として用いられるなど万能薬としても活躍していました。
そうした考え方は近代まで浸透し、つい50年ほど前までは成人男性の約80%以上が喫煙者だったほどです。
しかし、様々な研究により、タバコは万能薬とはほど遠く、肺がんを始めとした多種のがんや、虚血性心疾患、脳卒中などといった疾患の原因にもなり得るということが判明しています。
副流煙こそ注意すべき
タバコを吸うことで健康被害を受けるのは本人だけではありません。
実は、喫煙者が直接吸い込む主流煙よりも、周りの人が吸い込んでしまう副流煙の方が多くの有害物質を含んでいます。
特に、有害物質を分解する能力が低く、成長段階にある幼い子ども達は、副流煙による健康被害を受けやすいと言われています。
受動喫煙が原因で、肺炎や喘息、中耳炎などを発症する子どもが増えるとされており、最悪の場合は、乳幼児突然死症候群のリスクを高めることにもなるのです。
誤飲にも気をつけて
家族に気を遣って、屋外に出たり、空気清浄機や換気扇を活用したりして喫煙を続けている方もいるかもしれません。
しかし、最近の研究では副流煙が衣服やカーテン、家具などに染み込んで害を及ぼす「残留受動喫煙」が存在するということが明らかになっています。
また、紙巻タバコに比べて有害物質が90%以上低減されているということから、加熱式タバコを吸っている方も多いはずです。
一見、健康に害が少ないように思えますが、加熱式タバコであっても脳卒中や心疾患の発症リスクにはなり得ます。
更に、紙巻タバコよりも高密度のニコチンが含まれている加熱式タバコのカプセルを、子どもが誤飲してしまうリスクは非常に高く、実際に近年、誤飲事故は急増しています。
子どもの健やかな成長を願うのであれば、タバコとは縁のない生活を心がけておきましょう。
参考URL
『ヨミドクター』https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20200226-OYTET50008/
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子