コロナ禍で増える不登校~子どもと話す機会を増やして~
コロナウイルスの存在が発覚して約1年。依然として、感染拡大に歯止めが掛からない状態が続いています。
しかし、学校などは休校措置を取ることなく、子ども達が通常通りの学校生活を送ることが出来るように配慮しているため、安堵している親御さんも多いのではないでしょうか?
そんな中、国立成育医療研究センターが実施したアンケートにより、予想以上に多くの子ども達が「学校に行きたくない」と感じていることが明らかになりました。
そこで今回は、コロナ禍の子どもが抱えているストレスと、不登校にならないために知っておきたい打開策についてご紹介します。
3割の子どもは「登校したくない」
今回の調査は、2020年9月1日~10月31日の期間中において、高校生以下の児童・生徒とその保護者を対象にインターネット上のアンケート形式で実施されました。
回答数は1万人以上ですが、アンケート回答前の1週間に学校に行きたくないことがいつも、たいてい、もしくはときどきあったと答えた子どもの割合は約3割にのぼります。
また、こうしたストレスは睡眠状態にも影響が出ており、約4割の子ども達は「朝、ちゃんと目が覚めるのに時間がかかる」と感じていました。
「学校が再開したし、コロナ対策にも子ども達が慣れてきているから大丈夫かな」と大人は考えがちですが、この結果を見ると、子ども達がいつも通りを装っていても、心の中には不安やわだかまりを抱えてたまま生活していることが分かるのではないでしょうか。
子どもは説明を求めている
今回のように不登校につながるようなストレスが子ども達に芽生えた背景には、保護者や学校側からの「説明不足」があるようです。
実は、約10%の子ども達が、授業や行事、家での過ごし方を変えるための理由を大人から「全く説明されていない」と感じていました。
一方で、保護者の7割は「子ども達に説明している」と回答していたことから、こうしたお互いの認識のズレが、子どものストレスを生み出す原因になっていると言えるでしょう。
意識的に話す機会を持って
子ども達は説明してもらう機会を求めていますし、同時に、自分達の意見を聞いてもらいたいと思っています。
実際にアンケートの回答の中には、「子どもの意見をはっきり言える場所を作ってほしい」「否定から入らず意見を1回受け止めてほしい」といった訴えが見られました。
大人からすると「言わなくても分かるだろう」と思うこともあるかもしれませんが、今一度子どもと向き合ってゆっくりと話す機会を作ってみてはいかがでしょうか?
参考URL
『時事メディカル』https://medical.jiji.com/topics/1912
『国立成育医療研究センター』
https://www.ncchd.go.jp/center/activity/covid19_kodomo/report/CxC3_finalrepo_20201202.pdf
スクスクニュースの過去記事も合わせてご覧ください。
子どもの反応見逃さないで~ストレスの乗り越え方~
https://www.suku-noppo.jp/headline/20200907- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子