感染対策で手荒れが急増!皮膚トラブルから子どもを守るために
コロナウイルスの感染拡大から約1年の月日が経ち、手洗いや手指消毒はすっかり日常の一部になっています。
こうした感染対策は自分と周りの人の命を守るために非常に重要ですが、一方で、外的刺激に弱い子どもの薄い皮膚にダメージを与えてしまっていることをご存知でしょうか?
そこで今回は、湿度の下がる冬場の時期に増加している子どもの手荒れを防ぐために知っておきたい、感染対策と健やかな皮膚を両方叶える方法についてご紹介します。
子どもの肌はデリケート
一般的に子どもの肌は大人の肌よりも状態が良いと思われがちです。
しかしながら、実は生後3,4ヵ月~思春期の子どもの皮膚は皮脂の分泌量がとても少なく、乾燥しがち。
乾燥状態が続くと、皮脂膜による皮膚のバリア機能が低下してしまい、痒みや炎症を発症。最悪の場合は、アトピー性皮膚炎にも繋がってしまいます。
特に外気の湿度が下がる11月~3月は、より一層皮膚が乾燥しやすくなり、肌トラブルのリスクが高くなるため、注意が必要です。
皮膚トラブルはQOL低下にも
万が一、アトピー性皮膚炎が発症してしまうと、痒みや痛み、見た目などがどうしても気になります。
その結果、睡眠時間が短くなったり、学業に集中できなくなったりと、子どもQOLを著しく低下させてしまうことにもなりかねません。
せっかく命を守るために感染対策を頑張っているのに、アトピー性皮膚炎で苦しんでしまうのでは意味がありませんよね。
だからこそ、特に子どもの手洗いや手指消毒については正しい方法でしっかりとケアしてあげることが大切です。
手洗いと手指消毒後のケアが大切
子どもの肌を乾燥から守るために、まずは手洗いと手指消毒の方法から見直しましょう。
子どもの場合、手を洗った後にきちんと手を拭ききらずに次の行動をしてしまいがちです。
しかし、水分が残った状態は乾燥を促進させてしまう要因になるため、手洗い後は優しくしっかりと水分を拭き取るようにしましょう。
また、手洗いや消毒によって乾燥しがちになるため、こまめに保湿剤を塗ってあげる方法も有効です。
保湿剤には、ヘパリン類似物質や尿素など角質内の水分を保持する成分と含んだモイスチャライザーと、皮膚表面を覆って水分を逃さないようにするワセリンなどのエモリエントがあります。
皮膚の状態に合わせてこうした保湿剤を使い分ける、もしくは小児皮膚科医に相談して適切な保湿剤を処方してもらう方法も有効です。
ぜひ一度、お子さんの肌状態と感染対策の方法をチェックしてみてはいかがでしょうか?
参考URL
『ヨミドクター』https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20201223-OYTET50001/
『JIJI.com』https://www.jiji.com/jc/article?k=2020033000484&g=soc
『持田ヘルスケア株式会社』http://hc.mochida.co.jp/skincare/atopic/atopic3.html
『小児アトピー性皮膚炎ハンドブック』
https://www.erca.go.jp/yobou/pamphlet/form/00/pdf/ap024.pdf
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子