屋外でやけど!?~初夏ごろから注意を~
温暖化に伴って最高気温が年々更新されている最近では、屋外で子どもがやけどをしたという事故が増えてきています。
そこで今回は、気温がぐっと上昇する初夏頃から気を付けたい、屋外でのやけどのリスクと対策についてご紹介します。
熱中症とやけどの両方に注意が必要
気象庁では、最高気温が30度を超える日を真夏日、35度を超えると猛暑日と定めており、近年は地球温暖化の影響で5月でも真夏日が観測されたりしています。
気温が高くなると、1番最初に気になるのは「熱中症」でしょう。
大人よりも地面に近い子どもは感じる気温も大人に比べて2~3度程度高く、熱中症になりやすいため、こまめに水分補給や休憩をとるように注意している親御さんも多いはずです。
しかし、熱中症の影にはやけどのリスクも潜んでいます。
実は、真夏日や猛暑日の路面温度は60度以上になることも。
60度というと大人でも熱いですが、特に幼い子どもは皮膚が薄いため、少し触れただけでも深いやけどを負ってしまう可能性があるのです。
身近なものが原因に
実際に子どもが屋外でやけどを負った例として以下のようなパターンがあります。
- ・屋外の立体駐車場の鉄製の床面に手をついて、両手のひらに2度のやけどを負った。
- ・庭にある排水管の金属製の蓋の上をはだしで歩き、2度のやけどを負った。
- ・駐車していたバイクのマフラー部分に子どものふくらはぎが当たり、やけどを負った。
- ・日差しで熱くなっていた滑り台でお尻をやけどした。
子どもの年齢はだいたい1歳頃~5歳ぐらいで、特に歩き始めの時期の子どもがやけどをしやすい傾向にあるようです。
歩行が不安定だと、転んだり転んだ後もすぐに立ち上がったりすることができないため、高熱部分と接触する時間が長くなってしまいます。
この時期のお子さんがいる場合は、特に屋外でのやけどに注意する必要があるでしょう。
「熱さ」は見えないからこそ注意を
屋外でやけどが起こる原因は、「熱さ」が目に見えないこと。そして、子ども自身がやけどのリスクを判断できないことです。
したがって、やけどの可能性が高い日には、大人が原因を取り除いてあげる必要があります。
例えば、炎天下では子どもを路面で歩かせずに抱っこする、車やバイクなどを日除けのある場所に停めるようにする、駐車場などでは1人で遊ばせないなど、対策は色々と可能です。
子どもをケガから守るためにも、できる予防策から取り入れてみてはいかがでしょうか。
参考URL
『ヨミドクター』https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20220421-OYTET50001/
『気象庁』https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/mdrr/index.html
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子