スマホ子守は子どもの情緒発達に影響!?~安易な使用を見直そう~
スマートフォンは家事の途中や外出中に子どもの機嫌が悪くなった時、子どもの相手をしてくれる大変便利なツールです。最近ではスマホ子守とも呼ばれており、困った時はスマホに頼る親御さんも多いのではないでしょうか?
しかし、アメリカの研究により、スマホ子守は子どもの情緒発達を妨げる可能性があることが明らかになりました。
そこで今回は、ネット・スマホがある時代の子育てにおけるスマホ子守の影響ついてご紹介します。
就学前のスマホ子守の頻度が情緒発達に影響
アメリカのミシガン大学の研究チームは2018~2020年にかけて420組の親子に対し、スマホ子守の頻度と子どもの自制心や情緒の発達の関連について分析しました。
その結果、就学前の3~5歳の子どもは、親がスマホやタブレットを持たせる頻度が高くなるほど、感情のコントロールが苦手な情緒制御不全の傾向が強くなることが明らかになりました。特に、男の子やもともと気分が変わりやすい性格の子に多く、親が子どもを落ち着かせようとして頻回にスマホを頼ることで、情緒制御不全の傾向が強くなると考えられます。
忙しい、でも安易な使用は控えて
Youtubeなどの動画サイトでは、視聴履歴や検索ワードに合わせた動画を「おすすめ」として紹介することで、常に視聴者の欲求を満たすシステムを構築しているため、好奇心が旺盛な子どもが夢中になるのは当然のことです。
適度な動画視聴は子どもの知識を増やすことにも役立ちますし、飛行機の中など長時間座った状態が続く場合はスマホを活用した方が良いケースもあるでしょう。
しかし、日常的に「子どもがぐずる=すぐにスマホ」という親子コミュニケーションを定着させてしまうと、子どもの情緒制御不全を強める可能性があります。
また、スマホを長時間見続けることで急性内斜視などの目の病気を発症する危険性も高まります。
安易にスマホに与えずに、まずは抱っこや語り掛けなどにより、子どもがスマホに頼らず感情をコントロールできるようにすることが大切です。
日本小児科医科会のホームページでは、ネット・スマホがある時代の子育てにおけるデジタル機器との付き合い方やネットの制限に関する対策が掲載されています。
ぜひ参考にしてみてください。
参考URL
『47news 共同通信』
https://www.47news.jp/science-medical/8828990.html
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子