正しいトイトレのタイミングは?〜知っておきたい排尿の仕組み〜
赤ちゃんがおむつをはいている姿はなんとも愛らしいですが、成長するにつれて今度は自分で排泄ができるようにならなければなりません。最近では、トイトレという言葉が使われており、できるだけ早めにトイトレを済ませたいという親御さんも多いはずです。
しかし、早すぎるトイトレは子どもの体に影響を与える可能性があることをご存知でしょうか?
そこで今回は、正しいトイトレのタイミングと知っておきたい排尿の仕組みについてご紹介します。
トイトレは「強制」ではなく”指導”
本来のトイレトレーニングは、”排尿するための姿勢や排尿後の拭き取り、下着のおろし方などトイレで排尿するための方法を子どもが正しく覚えられるように指導するもの”と言われています。
しかし、一般的にトイトレと言うと、「おむつを早くやめるために、便器やおまるなどで排尿を促すトレーニング」という認識が強いのではないでしょうか。
子どもを指導するというよりは「とりあえずトイレに座っておしっこをさせる」というように、排尿を強制する形でトイトレを進めるケースも少なくありません。
2歳までにトイトレを始める家庭が7割
子どもが2歳頃になると、大人に排尿の意思表示をしたり、排尿間隔が安定したりすることから、トイトレは2歳を目安にというイメージが浸透しています。
実際、オムツメーカーが実施したアンケート調査によると、約7割の家庭では2歳までにトイトレを始めるという結果でした。
しかし、実は2歳頃までの子どもと大人では排尿方法が全く異なるため、早い時期にトイトレをすると、成長してから排尿機能に影響がでる可能性があります。
2歳までは力んで排尿する
大人や3歳以降の子どもは力を抜いたリラックスした状態で排尿しますが、2歳までの子どもは力んで排尿しています。
したがって、2歳ごろまでに排尿を強制する形でトイトレを行うと、子どもは「力を入れておしっこをする」という誤った排尿方法を獲得してしまいます。
その結果、大きくなってからお漏らしをしてしまう子どもも多いです。
他にも、本人の意思を無視した形で排尿を強制させることで、尿意獲得がうまくいかない、「トイレに行かないと」という強迫観念を子どもが持つようになってストレスがかかる、など早すぎるトイトレによって子どもにはさまざまな影響が出てしまいます。
2歳にこだわらないで
膀胱に尿をある程度貯めてから排尿できるようになれば、自然と尿意が分かるようになり、トイレで力を抜いて排尿できるようになります。
ご家庭の事情もあり、できるだけ早くおむつを卒業してほしい親御さんの気持ちは分かりますが、子どもは排尿方法が違うことを頭の片隅において、トイトレへの取り組み方を変えてみてもいいかもしれません。
参考URL
『まいどなニュース』https://maidonanews.jp/article/14869013
『ユニ・チャーム』https://jp.moony.com/ja/tips/taikendan/taiken108-02.html
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子