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熱中症が白内障のリスクに!?~幼少期から気を付けたいこと~

今年の夏も、全国各地で命の危険を感じるほどの暑さが記録されています。熱中症を心配して、子どもを屋内で遊ばせたり、水分補給や部屋の温度管理に注意している保護者の方も多いのではないでしょうか?
そんな中、最近では幼少期に浴びる紫外線の量や高温の環境が、白内障の発症リスクになり得るという研究結果が報告されています。
そこで今回は、気温や紫外線と白内障の関係についてご紹介します。

白内障は誰もがなる病気

白内障とは、眼球の中にある水晶体が濁る病気で、視界がかすむ、光をまぶしく感じるといった症状が特徴的です。進行すると視力が低下するため、進行を遅らせる点眼薬や水晶体を人工レンズに入れ替える手術をして治療をします。

白内障の有病率は加齢に伴い高まり、80代ではほぼ全員がかかるとされているため、他人事ではない病気です。
したがって、できるだけ長い間、目が健康な状態を維持したいのであれば、白内障の発症リスクを避ける必要があると言えるでしょう。

夏の紫外線と白内障のリスク

金沢医科大学の佐々木洋教授の研究によれば、特に小児期に多くの紫外線(UV)を浴びると、成人後に白内障を発症しやすくなることが分かっています。
実際に、沖縄県の西表島の住民を対象にした調査では、幼少期に多くのUVを浴びた人は白内障のリスクが高いことが明らかになりました。同様に、熱帯地域の住民は白内障の有病率が高い傾向にあります。
つまり、UVと高温環境が目にダメージを与え、その蓄積によって成人後に白内障を発症しやすくなるのです。

高温環境と熱中症の影響

佐々木教授の研究では、高温環境が水晶体に負荷をかけることがも分かっています。
水晶体の温度が37度を超えると、症状がゆっくり進む特徴がある「核白内障」のリスクが高まり、外気温が高いほどリスクが増大します。
さらに、熱中症にかかると体温が40度以上になることがあるため、水晶体の温度も42度以上に上昇する可能性があります。
したがって、熱中症の罹患歴がある人は、5年間の白内障発症率が非罹患者の3~4倍にもなるのです。

紫外線対策としては、帽子やサングラスの併用が効果的ですが、太陽光には子どもの近視を抑える効果や、ビタミンDの生成による骨の強化や免疫力向上の利点もあります。
紫外線や高温のリスクを理解して適切な対策を講じながら、適度な紫外線を浴びることも大切です。

参考URL

『時事メディカル』https://medical.jiji.com/topics/3527


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