近視の進行は薬で抑えられる⁉︎〜新たな治療薬への期待と子どもの近視について〜

近年、近視の子どもの数は増加傾向にあり、就学前にメガネが必要になることも、決して珍しくありません。
そんな中、参天製薬から子どもの近視の進行を抑制する新たな治療薬が発売されることが明らかになりました。
そこで今回は、子どもの近視の特徴と、新しい治療薬に期待できることについてご紹介します。
学童期は近視が進行しやすい
近視とは、本来は網膜で合うはずのピントが、その手前で合ってしまい、近くはよく見えても遠くがぼやけて見えるようになる症状です。
眼球の奥行きが長すぎる「軸性近視」と、角膜やレンズの役割をする水晶体の光を屈折させる力が強すぎる「屈折性近視」があり、発症や進行には遺伝的な要因が関係していると考えられています。
ただ、子どもの近視については、遺伝だけが要因とは言い切れません。
成長期は眼球が発育し、眼球の奥行きが長くなるため、近視になりやすいと言われています。
また、テレビゲームに熱中したり、本を目に近づけて読んだりすることで目のピント調節を行う毛様体筋が疲弊し、近視が進行する点も特徴的です。
このように、近視は学齢期に最も進行することから、学校近視とも呼ばれています。
進行した近視は元に戻らない
一時的な近視は、トレーニングや点眼薬で回復が期待できる場合もありますが、眼軸長が伸びて眼球が変形してしまうほど進行した近視は、元に戻すことはできません。
したがって、従来は近視と診断されたとしても、症状をこれ以上進行させないために、生活習慣の見直しをしたり、目の負荷を減らしたりするしかありませんでした。
そんな中、今回新たに発売が決定した点眼薬は、国内で初めて近視の進行を抑制する効果が認められた製剤であり、5歳~15歳の子どもに使用することが可能です。
公的医療保険の対象外になるため、全額自己負担にはなりますが、近視の進行抑制は難しいとされていただけに、その効果に期待が寄せられています。
もちろん、近視は日常生活の見直しなど「ならないための予防」が大切ですが、すべてのリスクを排除するのは難しいというのが事実です。
したがって、近視になってしまった場合は進行を予防することが重要になりますが、今回の治療薬はすべての近視に処方できるわけではありません。適応としては、軽度から中等度の子どもの近視を対象としているため、強度の近視と診断されている場合は処方対象外となるので注意しましょう。
近視の程度は、視力とは別に屈折力の単位である「ジオプター(D)」で表されます。
-3.00D未満が軽度近視、-3.00~-6.00D未満が中等度近視、-6.00D以上が強度近視と分類されているため、お子さんの近視がどれに当てはまるのかもチェックしておきましょう。
参考URL
『ヨミドクター』
https://www.yomiuri.co.jp/yomidr/article/20250319-OYT1T50055/?catname=news-kaisetsu_news
MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子