秋、子どもの睡眠の質をよくするためにできることを教えてください。
ぬるめのお風呂で、しっかり体を温めるのがポイント!
日本の場合、秋は一年の中では寝やすい季節となりますが、それだけにしっかりと眠っておかなければならない大事な季節でもあります。成長ホルモンがしっかりと分泌されるよう、お子様の睡眠の質を高めていきましょう。
人は寝る少し前から深部体温(体の内側の温度)が下がっていき、起きる少し前から体温が上がっていく生体リズムを持っています。
リズム通りに深部体温をうまく下げ、お子様の睡眠の質を良くするためには、就寝前にぬるめのお風呂に少し汗ばむくらいしっかりと浸からせるのが効果的です。
いったんお風呂で体を温めると抹消の血管が開き、体表の血流がよくなり、熱の放散がしやすい状態となります。
そしてお風呂から上がって汗がひくと同時に深部体温が下がっていき、グーッと眠りが深くなっていくのです。入浴のタイミングとしては、就寝の15~30分前くらいがよいでしょう。
また、入浴も睡眠も汗をかくので、水分補給は忘れないようにしてあげてください。
お子様の睡眠の質をよくするには、睡眠環境に気を配ってあげることも重要です。睡眠環境とは、室温・湿度・暗さ・静かさなどです。室温、湿度は26℃、50~60%が理想。
また、寝室が暗くないとメラトニンという睡眠のリズムにも深い関わりがあるホルモンの分泌が阻害されますので、お部屋はなるべく暗くしてあげてください。
ただし、真っ暗だと怖がるお子様が多いので、豆球が1個ついているようなボーっと部屋が見える程度の暗さでよいと思います。
静かさについては、例えば電器のスイッチの音がするだけでも眠りを浅くしてしまうことがあるので、夜、お子様が寝てからはなるべく物音を立てないように気を付けてあげてください。
他にも睡眠環境ということでは、直接体に触れる「寝具」が非常に重要です。保温性、通気性がよく、寝ている姿勢をしっかりと支える硬さと血行が阻害されない柔らかさを併せ持ったようなものを探してください。