貴重な野菜を、未来の子どもたちのために:スクスクのっぽくん

プロに聞く! 松丸奨プロフィール

千葉県松戸市生まれ。高校卒業後、華学園栄養専門学校に入学。卒業後、5年間病院食の献立作成や栄養管理に携わる。’08年より東京都文京区立青柳小学校に勤務。’13年には第8回全国学校給食甲子園にて参加した2266校の中から全国優勝。同年、文京区学校給食優良校にも指定される。現在の目標は「全校児童全員の食べ残しをゼロにすること」。

貴重な野菜を、未来の子どもたちのために

のっぽくん
先ほどから話題に出ている江戸東京野菜ですが、現在でこそ給食のメニューに取り入れたり、学校内での栽培を行ったりしていますが、最初は農家さんと取り引きするのも大変だったとか。
浅越さん
「江戸東京野菜というのはとても貴重で、有名なシェフたちが直接農家に訪れて「これをください」と言って持ち帰るような食材なんです。

ですから、JAに電話をかけてもすべて断られて、ようやく見つけた農家さんからも「給食で使うほどの量は、とてもじゃないけど無理です」と言われてしまって……。

なかなか相手にしてもらえないので、最終的には直接農家さんの畑に行ってしまって、「何か手伝いをさせてください」と言いながらコミュニケーションを取るようにしたんです。

すると、休みの日に何度も通っているうちに、「そんなに使いたいのなら、分けてあげるよ」と言ってもらえて。

今では農家さんたちにもすっかり活動に賛同してもらえるようになって、「この畑の一角で獲れた野菜は青柳小のもの!」と言ってくださるようになりました。」
松丸さん
のっぽくん
貴重な食材ということなので、非常にコストもかかるのではないかと思うんですが、そのあたりはどうされているんですか?
浅越さん
「本来なら非常にコストがかかってしまって、通常の給食で取り扱うのは難しいんですが、私があまりにしつこくお伺いしたら、「特別にこの価格でいいよ」と言ってくれまして(笑)。

「その代わりに、必ず子どもたちに食べさせて、野菜の歴史や意味をちゃんと伝えてください」と。そういう心意気は本当にうれしかったですよね。」

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