ロタウイルス予防ワクチン、定期接種化へ
現在、乳幼児の任意ワクチン接種の対象となっているロタウイルスですが、2020年10月より定期接種になることが厚生労働省より発表されました。
そこで今回は、改めてロタウイルスとはどのような病気なのか、予防接種以外にもどういった対策が出来るのかということについて分かりやすくご紹介します。
ロタウイルスってどんな病気?
正式にはロタウイルス胃腸炎と言い、発熱と嘔吐から始まって下痢を起こす非常に感染力の強い消化管のウイルス感染症です。
下痢は一般的に5日~7日間続きますが、この間に失われた水分をしっかりと補充しないと脱水症状を引き起こす可能性があります。
特別な治療は必要なく通常は自然に治りますが、脱水によるショックや脳症を併発して死に至るケースも存在します。
生後6ヶ月から2歳をピークにほぼ全ての子どもが一度は感染すると言われていますが、子どもの看病中に親が感染するケースもあるため、大人であっても注意が必要な病気です。
感染拡大に注意を!
ロタウイルスは飛沫感染と経口感染により人から人へと広がりますが、特に嘔吐物や排泄物といった汚物にはウイルスが大量に排出されているため、処理する際には注意が必要です。
まだおむつが取れていない子どもの場合、処理をする人は手袋やエプロン、マスクなどを使用して汚物に直接触れないよう厳重に注意しましょう。
また、汚物で汚れた衣服もそのまま放置していまうと感染源になってしまうため、塩素系漂白剤を用いて消毒をしてから洗濯をする方法がおすすめです。
ロタウイルスはアルコール消毒剤や熱に対する抵抗力が強いということで知られていますが、感染拡大を防ぐためには汚物への対応に注意すること、そして、手洗いうがいを徹底することから始めましょう。
最も有効な手段はワクチン接種
子ども達が避けては通れないロタウイルスですが、最も有効な予防法がワクチン接種です。
そんなロタウイルスのワクチンは注射ではなく飲むワクチンであるため、痛みを伴うことなく接種が可能である点も大きな特徴です。
任意接種としてはもちろんのこと、定期接種になった場合も忘れずに予防接種のスケジュールに入れておきましょう。
参考URL
『メディカルトリビューン』https://medical-tribune.co.jp/news/2019/0927521656/
『MSDマニュアル』https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/23-小児の健康上の問題/乳児と小児におけるウイルス感染症/ロタウイルス感染症
『SARAYA』https://family.saraya.com/kansen/rotavirus/index.html
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子