子どもに多い中耳炎、スマホでもチェック可能に!?
多くの子どもが一度はかかると言われている中耳炎。
耳の痛みに耐えきれずにひどく泣いてしまう子どもが多いため、そんな我が子を見て辛い思いをした親御さんも少なくないでしょう。
そんな中、耳の異常をスマートフォンで調べられるアプリをアメリカのワシントン大学が開発しました。
中耳炎ってどんな病気?
もともと人間の耳は外側から外耳・中耳・内耳の3つの区画に分かれており、中耳炎とはその名の通り中耳の部分に細菌やウイルスが侵入して膿が溜まる病気です。
中耳炎を単発で発症するというよりも、風邪をひいて鼻やのどに炎症が起きた後、中耳と鼻をつなぐ耳管と呼ばれる管を経由してウイルスや細菌が侵入することが原因だと考えられています。
症状としては、ずきずきする激しい耳の痛みや発熱、耳だれなどが見られるため、「耳が痛い」という訴えがある場合はすぐに中耳炎を疑いましょう。
また、まだ言葉で痛みを伝えられない乳児などの場合は、ぐずって機嫌が悪かったり、しきりに耳に手をやるなどの兆候が見られます。
3歳以下の子どもは特に注意
小学校の入学までに約60~70%の子どもが一度は中耳炎にかかると言われています。
特に3歳以下の子どもは耳管が大人よりも太く・短く・角度が鼻と水平であるといった要因により、ウイルスや細菌が中耳に侵入しやすいため、鼻やのどの炎症が起きた際は中耳炎を発症していないか注意が必要です。
スマホのスピーカーから音を解析して診断可能に
ワシントン大学が開発したアプリは「中耳炎になると耳の中に膿が溜まる」ということに着目し、スマホのスピーカーから出した音が鼓膜で跳ね返って来る際の音質の違いを解析することで中耳炎の診断を行います。
「中耳炎かも?」と気になった時に自宅で簡易診断が出来れば、親も安心すると共に病院を受診する必要性を確認出来ます。
まだアプリ自体は一般公開されていないため、使用することはできませんが、今後家庭でも気軽に使用できるようになれば非常に有用であると言えるでしょう。
参考URL
『朝日新聞デジタル』
https://www.asahi.com/articles/ASM6565DJM65ULBJ016.html?iref=pc_ss_date
『日本耳鼻咽喉科学会』http://www.jibika.or.jp/citizens/handbook/mimi3.html
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子