油断しないで!こどもの便秘に注意
便秘というと大人の病気というイメージを抱く人が多いのではないでしょうか。しかしながら、便秘に悩む子どもは非常に多く、大人のように自力では対処することができないため、気が付いたら慢性化していまっているというケースも見られています。
そこで、今回はNPO法人「日本トイレ研究所」が発表した子どもの便秘の現状と問題点、そして、保護者の方が気を付けるべき対策についてご紹介します。
便秘の定義とは
便秘だと感じるタイミングは人それぞれですが、定義としては「排便が週に3回より少ない、もしくは5日以上排便がない」という場合は便秘と診断されます。
たいしたことない病気と考えられがちですが、腸に便が溜まりすぎると、排便時に痛みを伴ったり肛門が切れて痔になってしまい、徐々に症状が慢性化してしまうリスクも存在します。
すでに0歳児から便秘に!?
日本トイレ研究所が2018年11月、自分の子どもが便秘状態だと考える1~3歳の母親568人を対象に、症状が気になりだした時期についてアンケートを行いました。
その結果、最も多かったのが30.2%の「生後6ヶ月以上1歳未満の子ども」、次いで「生後6ヶ月未満」が23.3%という回答でした。つまり半数以上が0歳から便秘が始まったと答えており、母乳やミルクを主食としている子どもであっても便秘は無視できない問題であることが分かります。
特に自分で話すことが出来ない赤ちゃんの場合、便は唯一の健康指標であり、便秘などの便の異常が別の疾患に繋がるという危険性もあります。
「痛い」「苦しい」という経験がトラウマに
子どもの場合、排便時の痛みや苦しさがトラウマとなり、便意があってもトイレを我慢してしまって悪循環を招いてしまうというケースも多くみられます。したがって、保護者の方は子どもの排便回数や量、形状を定期的にチェックしておくと良いでしょう。
また、医師によれば自我の芽生える3歳までに便秘を治療しておく必要があると言われています。
たかが便秘と思わずに、便秘の疑いがある場合はなるべく早く専門医を受診しましょう。
参考URL
『朝日新聞デジタル』https://digital.asahi.com/articles/ASM6N3T3ZM6NUTFL006.html?rm=1307
『日本小児栄養消化器肝臓学会』http://www.jspghan.org/constipation/files/pamphlet.pdf
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子