皮膚からも!?食物アレルギーのリスクと対策
最近では広く浸透している「食物アレルギー」。
特に離乳食を始める頃の小さなお子さんがいるご家庭では、なるべく我が子に食物アレルギーが出ないように色々と心配する事も多いのではないでしょうか。
そんな中、イギリスの研究により、アレルゲンを皮膚から吸収することにより、食物アレルギーを発症するリスクが高まるということが明らかになりました。
ピーナッツオイルの使用でアレルギー発症リスクが増加
今までは、アレルゲンとなる食物を経口摂取することに関する様々な検討がなされてきました。
しかし、今回の研究ではピーナッツオイルを含むスキンケア用品を皮膚に塗布することで、ピーナッツアレルギーの発症リスクに影響を与えるのかという新たな発症ルートについて検証されたのです。
実際に、1万3971人の小児を対象に検証したところ、ピーナッツオイルを含むスキンケア用品を使用した場合、ピーナッツアレルギー発症リスクが6.8倍になったという結果が得られました。
ハウスダストにもアレルゲンは含まれている
更に検証を進めたところ、実はピーナッツなどのアレルゲンを摂取する家庭では、ハウスダストにも同アレルゲンが含まれていることが判明しました。
また、もともと湿疹やアトピー性皮膚炎を持つ場合は、ハウスダストに含まれるアレルゲンが肌を通して反応し、最終的にアレルギーを発症させていたという事も明らかになりました。
食物摂取開始時期は遅らせないで
ハウスダストの中に食物が含まれているという事実はなかなかショッキングですが、実は食卓で摂取した食物が寝室などの他の部屋に拡散することは容易だと言われています。
そうなるとより一層アレルギーの恐れのある食物を子どもに食べさせることに不安を感じてしまいますが、厚生労働省からも離乳食の開始時期や食物アレルギーの可能性のある食材の摂取を遅らせないとうにという提言が出ています。
もちろん、アレルギーの発症は心配ですが、食物摂取開始時期は遅らせないようにし、その上で湿疹やアトピー性皮膚炎などの危険因子がある場合は、皮膚の改善を目指すようにしてみましょう。
参考URL
『メディカルトリビューン』https://medical-tribune.co.jp/rensai/2019/1011521754/
『株式会社 明治』https://www.meiji.co.jp/meiji-shokuiku/food-allergy/about/01/