意外と多い!?子どもの薬誤飲に気をつけて
大人が触ってほしくないものに限って子どもは興味を持つものですが、その代表的なものの1つに「薬」があります。
多くの親御さんが管理方法に注意している一方で、実は子どもの薬誤飲の事故が意外と多いというのをご存知でしょうか?
そこで今回は、万が一の事態を引きこさないために知っておきたい、薬誤飲の怖さと対策についてご紹介します。
5歳以下の子どもは特に注意
「机の上に置いていた叔母の睡眠導入剤や精神安定剤を子どもが飲んでしまい、急性薬物中毒で入院になった」
これは、医療機関から消費者庁に寄せられた事故情報の一部ですが、同庁が2014年~17年に実施した消費者事故調査によると、5歳以下の子どもによる医薬品の誤飲事故は3万385件にものぼると言います。
そのほとんどは自宅で起きていますが、12月や8月などの帰省シーズンでは実家や親族宅などでも発生件数が増加する傾向にありました。
子どもが開けにくい包装を導入する企業も
子どもの薬誤飲を防ぐために、欧米では医薬品の包装や容器に、子どもには開けにくい「チャイルドレジスタンス(CR)」という機能をつけていることが多いです。
一方で、日本国内でも一部企業では、特定の場所に親指を入れ、左右に押し広げないとチャックが開かない袋など、CR機能を付けた薬の保管袋や箱などを開発・販売していますが、まだまだ普及には至っていないというのが現実です。
誤飲してしまった場合は、すぐに#8000へ
CR機能がもっと周知されて消費者のニーズが高まれば、一般家庭へ普及する日も近づくかもしれませんが、現段階では各家庭で管理方法を注意することが一番の誤飲対策になるというのは間違いありません。
そうは言っても万が一、子どもが薬を誤飲してしまった場合は、まずは皆さんご存知の#8000(子どもの医療電話相談)に連絡すると良いでしょう。
もちろん、薬の種類や子どもの症状によってはすぐに救急車を呼ぶべきケースもあるので一概には言えませんが、夜間や休日であっても医師から助言を受けられるため、自宅だけでなく旅行先などの慣れない土地では非常に心強いツールになります。
ぜひ活用してみてください。
参考URL
『朝日新聞デジタル』https://digital.asahi.com/articles/DA3S14306948.html?pn=3
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子