自粛生活の思わぬ弊害!乳腺炎に注意を
コロナウイルスの影響により、家族全員の在宅時間が増えたという家庭も多いですが、その結果、家事などの負担も大きくなり、悩みを抱えている人も少なくないはず。
特に、授乳中のお母さんの場合は、生活リズムが崩れて授乳のタイミングを失ってしまうと、乳腺炎などのトラブルに発展する可能性もあります。
そこで今回は、授乳中であれば知っておきたい乳房トラブルとその対策についてご紹介します。
母子にとって辛い乳腺炎
乳腺炎とは、授乳期に適切な授乳が行われないなど、なんらかの要因により母乳が乳腺に溜まり、乳管が詰まってしまう病気です。
母乳の通り道である乳管が十分に開いていなかったり、赤ちゃんの吸う力が弱かったりすると発症しやすいですが、その他にも疲れやストレスなどによっても引き起こされると言われています。
代表的な症状としては、しこりや腫れ、熱感や赤みが初期段階に見られ、悪化すると乳房の痛みや発熱、頭痛や全身の倦怠感を引き起こすことも。
また、乳腺炎になると母乳のナトリウム濃度が高くなり、しょっぱくなります。
そのため、赤ちゃんも嫌がって足をバタバタさせたり、うなったりなど、母子にとって辛い状況に陥ることになってしまうのです。
頻回授乳などの対策で予防できる
授乳期に母乳を溜めないようにするためには、1日に8回以上、夜間であれば2~3時間おきに母乳を与える頻回授乳が望ましいとされています。
授乳する際は、自分達に合った体の向きや高さに調整して抱き方を工夫すると、赤ちゃんが母乳を飲みやすくなって乳腺炎の予防にも繋がります。
また、赤ちゃんの口を大きく開けて顎を下げさせて、乳首を深くくわえるようにして母乳を飲ませる方法もおすすめ。
実は、赤ちゃんが乳首を噛んで乳頭に傷が出来てしまうと、感染性の乳腺炎を引き起こす可能性もあるため、できるだけ正しい姿勢で授乳をすることは、乳腺炎の予防のために必要です。
1人で悩まずにストレス軽減を
乳腺炎を発症すると38度以上の高熱がでるため、最近ではコロナウイルスの感染と間違われたり、感染を除外できないために、適切な乳腺炎のケアが出来ないといった状況も発生しています。
ただでさえ、いつもとは違う異常事態の中で、先の見えない不安を抱えながら家事や育児、仕事を向き合っているお母さん方には、気付かない内にストレスが蓄積されているはず。
だからこそ、パートナーや家族などをはじめ、支援センターや助産院など、育児について相談できる場所を積極的に利用して、授乳の悩みやちょっとした体の不調なども1人で抱え込まないようにしましょう。
参考URL
『時事メディカル』https://medical.jiji.com/topics/1665
『ドクターズファイル』https://doctorsfile.jp/medication/228/
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子