日本でも増加するピーナッツアレルギー〜正しい知識でQOLを高めよう〜
日本では従来、牛乳や卵、小麦といった食材が食物アレルギーの大部分を占めていました。
しかし、最近では欧米で多いとされているピーナッツアレルギーに悩まされるお子さんも少なくありません。
そこで今回は、ピーナッツアレルギーの特徴と子どものQOLを守るために知っておきたい事についてご紹介します。
症状が重篤化しやすいアレルギーの1つ
ピーナッツアレルギーは、そばと並んでアナフィラキシーショックという重篤なアレルギーが起こりやすいアレルギーと言われています。
一度アナフィラキシーを発症すると、激しい嘔吐や呼吸困難、意識障害といった症状を引き起こし、命を落とすケースもあるため管理には注意が必要です。
元々は欧米に多いアレルギーでしたが、食の欧米化に伴い、日本でも発症する子どもが年々増えていることから、患者家族はもちろんのこと、周囲の人達にも正しく理解してもらうことが大切だと言えます。
原材料に注意を
卵や小麦などに比べると、ピーナッツを含む食品は少ないイメージがありますよね。
しかし、実際はカレーのルーや子どもの好きなスナック菓子など、身近な食品にも含まれているため、購入前には必ず原材料のチェックが重要です。
『ピーナッツはナッツ類だから、他のナッツ類も避けておこう』と考える人が多いですが、実はピーナッツはナッツ類ではなく、豆類。
木の実などのアーモンドやカシューナッツとは分類が異なるので、勘違いで子どもが食べられるものを減らしてしまわないようにしましょう。
摂取可能量を知ってQOLを向上させよう
ピーナッツアレルギーは、たくさん食べても軽い皮膚症状で済む場合もあれば、僅かな量で重篤な症状を引き起こす場合もあり、個人差が大きいアレルギーです。
そのため、アレルギーだからピーナッツの摂取量を0にしてしまうのではなく、食物経口負荷試験と呼ばれる検査を受けて、アレルギーを起こさずに食べられる目安量を知る方法もおすすめ。
アレルギーについて正しく理解すれば、子どものQOLを高めることにも繋がるため、気になる方はぜひ一度チェックしてみてください。
参考URL
『時事メディカル』https://medical.jiji.com/topics/1819
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子