子どもの近視を招く原因とは~正しい知識で対策を~
スマホやオンラインゲームが急速に子ども達に普及する中、親御さんが気になる問題と言えば「視力低下、いわゆる近視」ではないでしょうか?
コロナ対策のために自宅で過ごす時間が増え、今まで以上にスマホを見るようになった子どもも多いはずです。
そこで今回は、子どもの近視を防ぐために知っておきたい正しい知識と対策についてご紹介します。
小学生の34%は視力0.1未満
文部科学省が平成30年度に実施した学校保健統計調査によれば、小学校の34%の子どもの裸眼視力が0.1未満であるということが明らかになりました。
年齢が上がるとその割合もぐっと高まり、中学では56%、高校では67%という結果に。
中学生以上にもなると、勉強時間や自分のスマホを見る時間も増えることが近視の要因であると考えられますが、小学校の34%という数字は過去最悪であり、小さな子ども達にとっても近視は決して無関係な問題ではないということが分かります。
「近く」で見ることがNG!
「スマホやゲームは目に良くない」というイメージが定着していますが、それ自体が「悪」というわけではありません。
近視を招く本当の原因は、スマホ画面などを「近く」で見続けることなのです。
この「近く」というのは、目からの距離が30cm未満であることを指します。
小さいスマホ画面を見るためには、どうしても目に近づけて見てしまうため、近視を招きすいと言われていますが、実は教科書や本を見る場合も同じです。
机との距離が近い状態で、長時間勉強や読書を続けてしまうと、同様に近視を促進させてしまうため、まずは見る・読む物と目との距離を30cm以上離すように意識しましょう。
日光を積極的に浴びて
近年の研究によると、1日2時間以上日光を浴びて外遊びをする子どもは、近視になりにくいという報告がされています。
したがって、近視を予防するためには、1日2時間以上1000ルクス以上の光を浴びることが推奨されています。
数値だけ聞くと難しく感じますが、曇りの日や晴れている日の建物の影でも十分1000ルクス以上の日光を浴びることが可能です。
見るものと目との距離に気を付けながら、1日2時間以上は外出したり、外出が難しくても窓辺やベランダに出て日光を浴びるということを意識すると、子どもの近視を少しでも予防することができるかもしれません。
ぜひ、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
参考URL
『朝日新聞デジタル』https://www.asahi.com/edua/article/14010648?p=1
『文部科学省~平成30年度学校保健統計調査~』
https://www.mext.go.jp/component/b_menu/other/__icsFiles/afieldfile/2019/03/25/1411703_03.pdf
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子