大事な場面のお腹のトラブル~正しい治療と対応を~
受験や試験など、大事な時に限ってお腹が痛くなったという経験はありませんか?
受験シーズンにもなると、こうしたお腹のトラブルに悩まされる子どもは多く、中には慢性的な病気を抱えているケースも存在します。
そこで今回は、学校や塾、受験などといった環境が子どもの胃腸に与える影響、そして、胃腸トラブルの適切な対処法についてご紹介します。
胃腸トラブルは「腹痛」と「下痢」の2つ
一口に「お腹の調子が悪い」といってもその症状は様々ですが、一般的に胃腸のトラブルは「腹痛」と「下痢」の2つに分類されます。
腹痛の場合は、胃・十二指腸潰瘍のように胃腸が腫れたり傷ついて痛みを感じる、または、胃腸が強く引き延ばされたり収縮したりして痛みを感じるケースが代表的です。
子どもの胃・十二指腸潰瘍は成人に比べるとまれですが、十二指腸潰瘍は10歳代後半から発症しやすくなると言われています。
また、下痢についてはウイルス・細菌以外にもストレスや食生活の乱れが原因となって発症することも多く、中には食物アレルギーが引き金となっているケースも。
このように、胃腸トラブルは症状によっても原因が多岐に渡るため、子どもが「どんな時に」「どんな痛み・症状を」「どれくらいの期間継続して」訴えているかを見極めることが大切です。
受験などのストレスも原因に
大人が仕事のストレスで体に不調を訴えるのと同じように、子どもも受験など今まで経験したことがないストレスによって胃腸トラブルを起こすことがあります。
家庭内でも「勉強しないといけない」「合格しないといけない」と感じてしまう環境にあると、心も体も休まることができず、余計に胃腸の動きが悪くなってしまうことも。
また、受験期は食生活も乱れがちです。
夜食を食べたり、ずっと座りっぱなしで運動不足になったりといったことも、胃腸トラブルの引き金になり得ます。
夜食を用意する場合は出来るだけ消化の良いものにしたり、適度に散歩など外出する時間を作ってあげることも、子どもの胃腸トラブルを避けるためには必要だと言えるでしょう。
男の子のトイレ問題は特に注意を
ストレスは受験などのイベントだけでなく、日常的な学校生活にも潜んでいます。
例えば、男子児童が大便としたい時に個室トイレに入ることは、やはり抵抗感が大きく、どうしても学校で排便を我慢しがちになると言います。
こういった問題はなかなか解決しづらいため、結果として慢性的な胃腸トラブルを抱える男の子が多いというのも事実です。
大人に比べて子どもは不調を上手に訴えることができません。
一時的に薬で症状を緩和することは可能ですが、特に心理的な理由が原因の場合は、大人がしっかりと寄り添って根本的な原因を解決してあげることが重要です。
日常生活でも大切なイベント時にも、子どもが胃腸トラブルで悩むことがないよう、今一度子どもの健康をチェックしてみてはいかがでしょうか?
参考URL
『朝日新聞デジタル』https://www.asahi.com/edua/article/14137160?iref=pc_ss_date_article
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子