子どものコロナは家庭内で感染力が高い!?~コロナ禍から子どもを守る~
子ども新型コロナウイルス感染リスク、及び重症化リスクは高齢者に比べると比較的低いとされていますが、実は一度感染してしまうと高齢者よりも周囲の人に感染させやすいということが中国の研究により明らかになりました。
一方で、コロナ禍が子ども達の心身に与える影響も大きいとされ、問題視されています。
そこで、子どもと家族の健康を守るために、今後どんなことに気を付ければ良いのかということについて、小児科学会の提言などに基づいてご紹介します。
20歳未満は感染力が高い
新型コロナウイルスの震源地とも言われている中国の武漢市で行われた研究では、2019年12月2日~20年4月18日の間にコロナウイルス陽性と診断された2万9,578例を対象に、年齢別で感染力を検証。
その結果、20歳以上の感染者は60歳以上の感染者に比べて有意に高い感染力を示しており、さらに、症状発現後よりも発症前の方が感染力が高いということも明らかになりました。
つまり、潜伏期間中であっても20歳未満の子どもが感染した場合は、周囲の人間に感染させている可能性が高く、家庭内感染を引き起こすリスクが非常に大きいということが言えます。
子ども自身はコロナに感染しても重症化しにくいとされていますが、感染力が高いとなるとより一層注意が必要です。
同居家族に高齢者がいる場合や持病を持っている人がいる場合は、まずは子ども達が感染源とならないよう、コロナから子どもを守る対策が求められます。
コロナ禍から子どもを守るために
コロナ自体から子どもを守ることは大切ですが、同時にコロナ禍における環境の変化から子ども達を守ることも重要です。
日本小児科学会では、新型コロナウイルスが社会生活に及ぼす様々な変化が、子ども達の生活や心身に大きな影響を与えているとして、「コロナウイルスから子どもを守るための提言」を発表しました。
その中では、休校などの措置はせずに保育所・幼稚園・学校生活を維持すること、乳幼児健診や予防接種は継続して実施すること、そして、子どもが抱えるストレスに注意するといったことが名言されています。
特に、自分の言葉で不安やストレスを表現することが苦手な子ども達は多く、いつの間にか抱え込んだストレスが腹痛や頭痛、食欲不振といった症状に繋がることは少なくありません。
本当の意味でコロナから子ども達を守るためにも、そして、家庭内での感染を防ぐためにも、改めて感染対策や家族との接し方を見直してみてはいかがでしょうか?
参考URL
『メディカルトリビューン』
https://medical-tribune.co.jp/news/2021/0125535018/
https://medical-tribune.co.jp/news/2021/0201535136/
『日本小児科学会』
http://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=128
http://www.jpeds.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=127
スクスクニュースの過去記事も合わせてご覧ください。
子どもの反応見逃さないで~ストレスの乗り越え方~
https://www.suku-noppo.jp/headline/20200907- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子