子どもの転倒は0.5秒で起こる!~怪我や事故を防ぐには~
子どもはよく転ぶものですが、医療機関を受診する事故の中で最も多いのが転倒・転落によるものと言われています。
中には命に関わるケースもあるため注意は必要ですが、そうは言っても親が24時間見守ることは不可能。
そこで今回は、子どもの転倒事故を防ぐために知っておきたい生活上の注意点についてご紹介します。
平衡感覚や筋力が未熟な子どもは転びやすい
昨日まで歩けなかったのに今日は歩けるようになっていた、というのは子どもによくみられることですが、そうは言っても平衡感覚や筋力はまだまだ未熟です。
そのため、平坦な道でも転んだり、小さな段差から落ちたりします。
実際、東京消防庁の救急搬送データの内訳を見ると、乳幼児と高齢者がほとんどを占めており、搬送原因の約3分の2が転倒と転落という結果に。
子ども本人による転倒転落がほとんどですが、歩けない0歳児であっても抱っこをしている人が転倒してしまったというケースもあり、注意が必要です。
事故発生場所は居室が多い
乳幼児の転倒転落は慣れ親しんだ居室で起こることが多いと言われています。
居室で遊んでいたら転んでテーブルや椅子などの家具にぶつかった、歯磨きをしながらソファに立っていたらそのまま転倒し口腔内に重症を負ったといった事故もあとを断ちません。
こうした子どもの転倒による怪我は親の不注意と言われがちですが、実は子どもが転倒するまでの時間はわずか0.5秒と言われています。
親が「子どもが転ぶ」ことを脳で認識して「助けよう」と判断するまでには0.2秒かかるため、残りの0.3秒で子どものそばに駆けつけなくてはならないということになりますが、実際には不可能に近いです。
だからこそ、転倒転落を未然に防ぐ工夫が必要だと言えるでしょう。
靴下や部屋の明るさなどにも注意を
転倒を予防するためには生活環境の整備が大切です。
例えば、「段差の元となる絨毯などを敷かない」「床に電源コードや本、オモチャなどを放置しない」「大きなスリッパを履かせない」など。
また、転びやすくなってしまうので、「室内では靴下を履かせない」といった工夫も有効的です。
他にも、歯ブラシ・はし・フォークといった柄の長いものを持ったまま歩くことは非常に危険であるため、やめさせる、もしくは近くに付き添って目を離さないようにしましょう。
気になりだすとキリがありませんが、まずはできることが始めてみてはいかがでしょうか?
参考URL
『ヨミドクター』https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20210304-OYTET50003/
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https://www.suku-noppo.jp/headline/20200615- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子