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発達障害と睡眠不足~新たな治療薬への期待~

睡眠不足は大人だけでなく子どもにとっても深刻な問題になっていますが、特に発達障害を有する子ども達は、睡眠不足が顕著に現れると言われています。
そんな中、国内で初めて子どもの発達障害に伴う睡眠障害を改善する治療薬が開発されました。
そこで今回は、発達障害と睡眠不足の関係性、そして、睡眠不足を解消することによる効果についてご紹介します。

睡眠不足はASDやADHDに多い

発達障害は先天的な脳の機能障害が原因ですが、その症状はさまざまであり、実際にはいくつかのタイプが存在します。
例えば、対人関が苦手で強いこだわりがあるASD(自閉スペクトラム)や、注意欠如や落ち着きがないADHD(注意欠陥多動性障害)、そして、読み書きや対話に困難さを感じるLD(学習障害)などが代表的です。
その中でも、ASDとADHDの子どもは一般的な子どもに比べて睡眠障害を有する割合が高く、睡眠不足の影響により感情のコントロールや認知機能、忍耐力が低下し、発達障害の症状が悪化することもあります。
中には不登校に繋がるケースもあるため、発達障害の子どもにとって睡眠障害の改善は非常に重要だと言えるでしょう。

睡眠障害の改善が問題行動の改善に繋がる可能性も

今回新たに開発された治療薬の臨床試験の結果によると、約2週間薬を投与することで、入眠に至るまでの時間が約30分短縮されました。
同時に、睡眠障害の改善に伴って、「興奮性・無気力・多動性」といった問題行動についても改善が認められ、その結果、保護者や学校の先生の負担が少なったという声も多数あったようです。
臨床試験に参加した内の半数以上は、薬を止めた後も良好な状態が継続していたので、一過性ではなく、中長期的な効果も期待できると考えられます。

薬は補助、生活習慣の改善が基盤になる

新たな治療薬の効果に期待が高まりますが、発達障害に伴う睡眠障害を改善するためには、毎日の生活習慣がカギとなります。
朝に日光を浴びて朝食を摂る、昼間には適度に体を動かし、夜は暗くして早めに眠りに就く。
あくまでも薬は補助的なものとして活用しながら、こうした生活習慣を身に付けることが、大切です。

参考URL

『時事メディカル』https://medical.jiji.com/topics/2041

『ヨミドクター』https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20210324-OYTET50006/


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