日本の子どもは寝不足⁈正しい睡眠習慣とは
子どもにとって、睡眠は身体を休ませるだけでなく、脳の機能を創り、骨や筋肉を成長させるためにとても大切な時間です。
しかし、最近の調査によると0〜2歳児の半数以上が夜21時以降に就寝していることが分かりました。
そこで今回は、子どもの睡眠時間に関する理想と現実、今後の問題点についてご紹介します。
2歳までに体内時計は完成する
睡眠習慣には体内時計が大きく関係しています。
生まれたばかりの赤ちゃんは体内時計が24時間に設定されていないため、昼夜の区別がついていません。
その後、成長するにつれて「昼は覚醒して、夜は眠る」というリズムが身につき、最終的に体内時計が完成するのは2歳頃と言われています。
体内時計は自律神経やホルモン分泌の調整する役割を果たしているため、生活リズムが乱れて体内時計が狂ってしまうと、「眠くて授業に集中できない」「成長ホルモンが正しく分泌されない」といったことにも繋がる可能性があります。
つまり、体内時計が完成する2歳までの睡眠習慣が、その後の人生に大きく影響するということなのです。
理想は21時就寝、現実は…
乳幼児が心身ともに健やかに成長するためには、夜7時〜朝の7時の間に持続した睡眠時間を9〜11時間確保することが大切だと言われています。
将来的に学校が始まると朝6時台に起きることが多いので、最低9時間の睡眠を確保するためには21時までに就寝する必要があります。
実際、0〜2歳までの調子を持つ親800人にアンケートしたところ、約7割は「21時までに寝かせるのが理想」と認識していました。
しかし、現実に21時までに子どもを寝かしつけられている家庭は5割以下にとどまっており、さらに就寝時間が21時以降の子どもは寝入る時間も日によってバラツキがあるという結果に。
また、半数以上の子どもが21時までに就寝できていないにも関わらず、子どもの睡眠について問題意識を感じている親は2割と少なく、子どもの睡眠習慣の重要性が周知されていないことが伺えます。
まずは意識づけを
子どもの就寝時間が遅くなっている背景には、共働き世帯の増加があります。
仕事を終えて子どもをお迎えに行ってから、家事育児をしなくてはならないため、共働きの場合は理想通りの生活リズムを守るのが難しいというのは当然です。
しかし、睡眠の大切さを知っているのと知らないのとでは毎日の過ごし方も変わってきます。
まずは、親が睡眠習慣に対する意識改革をしてみることも大切かもしれません。
そして、小さい子どもがいる家庭では親が早く帰宅できるよう、社会や企業はサポートを充実させていくことが望まれます。
参考URL
『PRtimes』
https://www.google.co.jp/amp/s/prtimes.jp/main/html/rd/amp/p/000000258.000001124.html
『ヨミドクター』https://www.google.co.jp/amp/s/yomidr.yomiuri.co.jp/article/20220105-OYT1T50127/amp/
『e-ヘルスネット』https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-02-007.html
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子