子どものアレルギー性鼻炎はどうすればいい?~年齢に合った検査で適切な診断を~
アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患は、国民病とも言われるほど患者数が増えています。
子ども達も例外ではなく、年々患者の低年齢化が進んでいる状況です。
そこで今回は、学校の耳鼻科健診でも指摘されることが増えてきた、アレルギー性鼻炎に焦点を当てて、症状の特徴や年齢に合わせた検査の受け方などについてご紹介します。
アレルギーマーチに注意
アレルギー性鼻炎は、くしゃみや鼻水、鼻づまりといった症状を引き起こすアレルギー疾患で、ダニなどが原因の通年性と、スギなどの花粉が原因となる季節性の2種類に分けられます。
どちらも患者数は増えていますが、特に花粉症に代表される季節性アレルギー性鼻炎の罹患率は顕著に増加しており、小さな子どもであっても例外ではありません。
アレルギー性鼻炎は命に関わるような病気ではないものの、慢性化すると日常生活に支障をきたすだけでなく、1つのアレルギー疾患が他のアレルギー疾患の発症を誘発してしまうアレルギーマーチを引き起こす可能性があります。
したがって、なるべく早期に子どもの症状に気が付き、適切な治療をしてあげることが大切です。
特有の症状に注意を
アレルギー性鼻炎による鼻水やくしゃみといった症状は風邪をひいても出現するので、「また鼻風邪かな?」と見過ごしてしまうことも多いです。
しかし、以下の項目がいくつか当てはまる場合はアレルギー性鼻炎の可能性があります。
- □よく鼻をこする
- □鼻の穴に皮膚炎ができている
- □鼻や口をしかめる
- □よく鼻血を出す
子どもの行動をよく観察して
確定診断を受けるためには、血液検査やくしゃみを誘発させる検査など複数の検査のうち、2つ以上が陽性である必要があります。
しかし、子どもの年齢が低いと正確な検査を実施できないことも。
そのため、子どもの症状や普段の仕草、そして、家族歴やよく過ごす部屋の室内環境といった親への問診が、アレルギー性鼻炎と診断する上で重要な役割を占めます。
適切な診断と治療を受けるためにも、決して過小評価をせず、子どもの行動をよくチェックしてみましょう。
参考URL
『時事メディカル』https://medical.jiji.com/column5/73
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子