電源コードによるやけどに注意を~家庭内の対策を見直そう~
家庭内で起こりやすい子どものやけど。
特に、キッチンや暖房機器など熱源が多い場所は危険なので、注意している親御さんも多いのではないでしょうか。
ただ、子どもは大人の予想を超えた行動をするので、対策をしているつもりでも事故は起こってしまいます。
そこで今回は、意外と多い電源コードによるやけどについて、原因や対策をご紹介します。
やけどが致命傷になることも
「やけど」と聞くと、お湯やストーブなど高温の物が皮膚に触れることで起こるケガというイメージが強いかもしれませんが、電気が体を通り抜ける「感電」が原因で起こるやけどもあります。
それが、「電撃傷」です。
一般的なやけどとは違い、皮膚だけでなく内臓まで損傷したり、場合によっては心臓の動きにまで影響を与えたりするので、命に関わる事態に陥ることもあります。
主な発生原因は、電源コードやコンセント、プラグといった日常生活に欠かせないものばかり。
そして、なぜか子どもはこうした危ないものが大好きな生き物なので、目についたら口に入れたり触ったりして感電してしまうケースが多く発生しているのです。
子どもにとっての遊びが事故につながる
感電によるやけどを防ぐために、まずはどんな状況で事故が起きているのか事例を見て行きましょう。
- 事例①
- 子どもがコードを引っ張ってヘアアイロンを落下させ、露出したコネクター部分を舐めて感電。口腔内電撃症と診断されて入院となった。
- 事例②
- 金属の鍵をコンセントに差し込んで遊んでいたところ感電し、両手にやけどを負った。
- 事例③
- 電源プラグとコンセントの間の隙間に、金属製のオモチャのネックレスを巻きつけて遊んでいたところ感電。手と顔の一部がただれるやけどを負った。
露出したコードはそれ自体も危険ですが、舐めたりしてぬれた状態で触ると体に電気が通りやすくなるので非常に危険です。
また、コンセントの隙間に金属物を入れると感電する恐れがあるので、鍵やオモチャ、硬貨やはさみといった子どもが手に取りそうなものを差し込まないように注意しましょう。
いたずら対策品も万全ではない
乳幼児がコンセントに触って事故を起こすのを防ぐため、コンセントキャップなども販売されていますが、キャップ自体を子どもが引き抜いて口に入れてしまうといった事故も起こっています。
ものによっては0歳児でも取り外すことができるキャップもあるため、付けているから大丈夫と思わずに注意しておきましょう。
また、電線がむき出しになっているコードは使わない、電源コードが垂れさがった状態で放置しないといったことを日々気を付けておくことも大切です。
ちょっとした不注意が重大な事故に繋がることがないよう、今一度家の中をチェックしてみましょう。
参考URL
『ヨミドクター』https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20220407-OYTET50000/
『メディカルノート』https://medicalnote.jp/diseases/%E9%9B%BB%E6%92%83%E5%82%B7
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子