今年の夏も危険な暑さ~熱中症にならないために~
コロナの感染者が再び増え始め、室内遊びを避けている人も多いはず。
しかし、今年は史上最速の梅雨明け以降、気温の高い日が続いており、外で遊ぶ時には熱中症対策が欠かせません。
そこで今回は、子どもの熱中症の特徴と予防策についてご紹介します。
子どもは熱中症になりやすい
子どもは体重あたりの体表面積が大きいため、外気温の影響を受けやすくなっています。
一方で、発汗機能は未熟なので、炎天下では取り込んだ熱を体外にうまく逃がす事ができません。
その結果、子どもは大人よりも熱中症になりやすいと考えられています。
他にも、腎臓で尿を濃縮する機能が未熟なため、大人よりも多くの水分を体外に排出してしまうことや、自分の意思で水分補給をしないといったこともあり、大人が想像する以上に熱中症のリスクが高いということを覚えておきましょう。
気温だけではなくWBGTにも注意を
最高気温が35℃以上の日を猛暑日、30℃以上の日を真夏日と言い、こうした最高気温の変化を熱中症の目安にしている人も少なくないでしょう。
しかし、実際には気温以外にも、湿度や輻射熱という地面や建物から出ている熱なども熱中症の発症に関わっています。
特に湿度には要注意。
湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、熱が体内にこもって熱中症になりやすくなります。
そのため、環境省や日本スポーツ協会では熱中症リスクの程度を表す指標として、温度や湿度などを鑑みて算出されたWBGT(Wet Bulb Globe Temperature)を推奨しています。
WBGTは温度と同じように℃の単位で表され、WBGTが28℃を超えると熱中症患者の発生率が急激に高まるため、屋外での激しい運動や外遊びは避けるようにしましょう。
各地域のWBGTについては、環境省の熱中症予防情報サイトで公開されています。ぜひ一度チェックしてみてください。
アイスラリーも活用して
熱中症を予防するためには、帽子など服装に気を付けたり、日陰でこまめに水分補給をしながら休息をとることが大切です。
最近では、細かい氷の粒子が飲み物の中に分散したシャーベット状のアイスラリーという飲み物が、体内の深部体温を効率的に冷やすことができるということから、熱中症対策に有用であると注目されています。
夏休みの外遊びやスポーツを安全に楽しむためにも、熱中症対策の1つとして参考にしてみてはいかがでしょうか。
参考URL
『ヨミドクター』https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20220705-OYTET50013/
『環境省』https://www.wbgt.env.go.jp/sp/wbgt_data.php
『大塚製薬』https://www.japan-sports.or.jp/Portals/0/data0/publish/pdf/guidebook_part4.pdf
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子