気をつけたい子どもの水難事故〜プールでも注意を〜
夏になると海や川、そして、プールなどで水遊びをする機会が増えますが、同時に子どもの水難事故の発生件数も格段に多くなります。
そこで今回は、改めて気を付けておきたい子どもの水難事故の特徴と、水辺で安全に遊ぶために注意したいポイントについてご紹介します。
海より身近な川での事故が多い
海や川など水中で溺れることを溺水と言い、溺水を含めた海・河川・湖沼・プールなどで起こる事故を水難事故と言います。
どうしても夏場に発生件数が多くなりますが、河川財団の調査によると、水難事故の2021年の年間発生件数は1395件、そのうち死者行方不明者の数は744人となっており、決して少なくはありません。
特に子どもの場合は水難死亡事故の約6割が河川と湖沼で発生しており、死者行方不明者の数は海の2倍以上になっています。
最も多いのは琵琶湖で、続いて長良川、多摩川などキャンプや川遊びといったレジャーでよく利用される場所での事故が例年多いようです。
年齢によって発生状況が異なる
ニュースなどで子どもの水難事故の情報を聞くことはありますが、実際にどのような状況で事故が発生し、どうしたら予防できるのかまでは分からないことが多いです。
河川財団の資料によれば、幼児から小学生の場合は以下のような状況で事故にあいやすいと言います。
- ・1人で遊んでいて河岸から転落
- ・急な深みにはまる
- ・速い流れに流される
- ・落としたサンダルなどを拾おうとして溺れる
持ち物を川などに落とすと親に怒られてしまうという恐怖から1人で拾いに行ってしまう子どもは意外と多いので、日頃から水辺に物を落としても拾いにいかないように教えておきましょう。
さらに中学生以上になると行動範囲も広がるため、
- ・大人と別行動をして川に入り溺れる
- ・川に飛び込んで溺れる
- ・増水した川で遊んで溺れる
といったケースが目立つようになります。
河川は天候などによっても状況が一変することがあるため、「浅瀬だから」「雨が続いていたけど今は晴れているから」安全だという思い込みは危険です。
事前にしっかりと情報収集をしてから遊ぶようにしましょう。
大人の手が届くところで遊ばせて
河川や湖などはもちろんのこと、家庭用のビニールプールであっても小さい子どもは溺れることがあります。
子どもが水遊びをする時は必ず大人の「手が届く範囲」で遊ばせるように意識しましょう。
また、川などで遊ぶ際は万が一に備えて、できるだけライフジャケットを装備して遊ぶようにしましょう。
参考URL
『ヨミドクター』https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20220810-OYTET50013/
『河川財団』https://www.kasen.or.jp/Portals/0/pdf_mizube/suinanjiko2022.pdf
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子