学業や歯並びにも影響!?気を付けたい子どもの「お口ぽかん」
11月8日は「いい歯の日」。いつまでも健康的な歯でいられるように改めて歯の状態をチェックしようと日本歯科医師会が制定しました。特に、子どもの虫歯はその後の人生にも大きな影響を与えるので気を付けたいところです。
そこで今回は、虫歯の原因にもなり得る子どもの「お口ぽかん」についてご紹介します。
子どもの今と将来に影響
「お口ぽかん」とは、日常的に口を開けている状態が続く病気で、正式名称は口唇閉鎖不全症と言います。
年齢に関係なく誰でも発症することがある病気ですが、発達途中の子どもに多く、実際に新潟大学などが行った疫学調査では、子どもの約3割が日常的にお口ぽかんの状態であることが分かりました。
お口ぽかんによって口を開けた状態が続くと、以下のような問題が引き起こされます。
- ・あごの成長が妨げられ、歯並びが悪くなる
- ・口の中が乾燥して汚れが付きやすくなり、歯周病や虫歯になりやすくなる
- ・口呼吸により細菌などが直接体内に入りこむことで、風邪や感染症の病気にかかりやすくなる
- ・集中力が低下したり、睡眠時無呼吸症候群を引き起こしたりする
このように、お口ぽかんを放置すると子どもの健康に長期的に影響を与える可能性があるため、気が付いたら早めに対処することが大切です。
早めに歯科医に相談を
お口ぽかんの原因は風邪やアレルギーなどにより鼻づまり、あごの形などさまざまです。
ただ、子どもの場合は鼻腔がまだ小さいので、呼吸をする時により多くの酸素を取り入れようとして口呼吸になり、それが日常化して「お口ぽかん」を引き起こすと考えられます。
また、最近の子ども達は柔らかい物を好んで食べることが多いため、口回りの筋肉が十分に発達せず、従来よりもあごが小さい子どもが増えているようです。
口回りの筋肉が弱いと唇を閉じた状態を維持できなくなり、結果的に口呼吸になってしまいます。
子どものお口ぽかんを予防するためには、積極的に鼻呼吸をさせること、そして、噛み応えのある食べ物を食事に取り入れて口の筋肉を鍛えることなどが重要です。
すでに慢性的なお口ぽかんが見られる場合は、いくら注意しても治らない場合は、専門の歯科医に相談しましょう。
参考URL
『時事メディカル』https://medical.jiji.com/topics/2698
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子