知っておきたい子育てに関する助成制度 vol.2乳幼児期
赤ちゃんが無事に生まれて喜びに包まれたのも束の間、今度は怒涛の子育ての日々がやってきます。特に、生まれて間もない赤ちゃんは病気にもかかりやすかったり、覚えきれないほどのワクチンを接種したりと、医療機関を受診することが多いです。 そこで、シリーズ2回目は乳幼児期の子どもの医療に関する助成制度についてご紹介します。
子どもの医療費負担割合
赤ちゃんが生まれてからは、ミルクやオムツ、洋服やオモチャなど色々な物にお金がかかるようになりますが、医療費も忘れてはいけない出費です。
特に医療費は必要経費になるため、削ることはできません。したがって、助成によって賄うことができるのであれば積極的に活用しましょう。
まず、基本的な子どもの医療費は厚生労働省により以下のように定められています。
- 0歳~義務教育就学前(6歳)
- 2割負担
- 義務教育中の子ども
- 3割負担
子どもが医療機関を受診した場合、本来であれば医療費の2もしくは3割を窓口で支払う必要があります。
しかし、最近では子育て支援策として自己負担額を各自治体で補償する動きが進んでおり、医療費の完全無償化や自己負担を軽減している自治体が多いです。対象となる子どもの年齢や外来、入院の区分で負担割合は異なりますが、受診回数が多い乳幼児の親にとっては有難い助成制度と言えます。
もちろん、医療費は国民の税金から賄われているため、やみくもに受診してはいけません。しかし、金銭的な理由で子どもの健康が損なわれることがないよう、居住地の助成制度については正しく理解しておきましょう。
ワクチン接種費の助成
乳幼児期における助成制度と言えば、ワクチン接種費用の公費負担です。
生後2か月になるとさまざまなワクチン接種が始まりますが、日本では乳幼児が対象となる以下のワクチンについては接種費用が全額助成されています。自治体から接種券が送付されるので、忘れずに接種するようにしましょう。
- B型肝炎
- 生後2か月以降3回
- 小児肺炎球菌
- 生後2か月以降4回
- ヒブ
- 生後2か月以降4回
- ロタ
- 生後2か月以降3回
- 四種混合
- 生後3か月以降4回(任意で追加接種あり)
- BCG
- 生後5か月以降1回
- MR(麻しん風しん混合)
- 1歳以降2回
- 水ぼうそう
- 1歳以降2回
- 日本脳炎
- 3歳以降4回
上記に加えて、現在は臨時という形で新型コロナウイルスのワクチンが公費負担で生後6ヵ月以降3回接種が可能です。
一方で、任意接種であるインフルエンザやおたふくかぜについては、費用が全額自己負担になるため注意しましょう。
参考URL
『ヨミドクター』https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20221124-OYTET50000/
『厚生労働省』https://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02d-37.html
『NPO法人 know VPD』https://www.know-vpd.jp/children/
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子