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親子の食器は共有しても良い?乳幼児のむし歯予防について

子どものむし歯を防ぐためには、親の口腔内にいるむし歯菌を移さないことが大切と言われてきました。そのため、乳幼児は親と食器や食事を共有しないよう指導されていますが、最近ではむし歯予防の考えも変わってきています。
そこで今回は、子どものむし歯を予防するために知っておきたい対策についてご紹介します。

歯が生える時期のケアが重要

生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には、むし歯の原因となるむし歯菌=ミュータンス菌は存在しません。また、むし歯菌は歯がなければ生きていけないため、必然的に歯が生える前まではむし歯リスクはゼロと言えます。

しかし、生後6ヶ月ごろになると歯が生え始め、1歳半〜2歳7ヶ月はどんどん乳歯が増えて喜ばしい一方、むし歯菌のすみかが増える時期です。「感染の窓が開かれる時期」とも呼ばれており、むし歯菌が歯面に定着してむし歯リスクが急激に高まります。
したがって、この時期は特に注意して、毎日の歯磨きや歯科医院でのケアを継続しましょう。

食器共有前からむし歯菌への感染は始まる

従来は、親がむし歯になったことがある場合、食器の共有などにより口腔内細菌の親子感染が引き起こされると考えられていました。したがって、子どものむし歯を予防するためには、家庭内で食器を共有せず分けるように指導されています。
しかし、3歳児3035人の歯科検査結果と保護者に対するアンケートでむし歯の原因を調べた研究によると、親子間の食器共有とむし歯の発生に関連は認められませんでした。
一方で、親子間の唾液接触により、子どものアレルギー発症リスクを低下させるという報告もあります。
このことから、親子の食器共有をしないことが、むし歯予防に寄与するという説の科学的根拠は必ずしも強いものではないと言えるでしょう。

歯磨きの徹底が肝心

子どものむし歯を予防するためには、赤ちゃんとの唾液接触や食器の共有に囚われすぎることなく、毎日の歯磨きを徹底することが大切です。
仕上げ磨きは親が行い、フッ素の塗布など歯科医院でのスペシャルケアも合わせて行うようにしましょう。

参考URL

『ヨミドクター』https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20230920-OYTET50001/?catname=medical-tribune


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