発達障害は脳の個性〜子どもの強みを伸ばそう〜
発達障害への理解は日々広がっているものの、いまだに発達障害の子どもに対しは「問題行動が多い」「普通とは違う」といったマイナスイメージが社会に深く根付いています。実際に、生きづらさや悩みを抱えている子どもや親御さんは多いです。
そこで今回は、発達障害の新しい捉え方と親子の関係についてご紹介します。
発達障害は脳の凸凹による個人の特性
発達障害とは、生まれつき脳の発達に凸凹(でこぼこ)があり、そのせいで周囲の環境や人間とミスマッチが生まれて社会生活に支障を来す障害です。
発達障害は、特性によって大きく分けて以下の3つの種類に分かれています。
①注意欠如・多動性障害(ADHD)
話を集中して聴けない、じっと座って集中できない、といった特性を持つ障害です。こうした特性が強い場合、忘れ物をしたり授業中に歩き出したりして園や学校では怒られてしまうことがあります。
②自閉症スペクトラム障害(ASD)
対人関係よりも他の分野に限定的に興味を持つ特性を持つ障害です。
物の配置や順番などに強い「こだわり」を持つ一方、人の感情や空気を読むようなことは苦手なため、コミュニケーションが上手くとれずに社会的な場面で辛さを感じてしまうことがあります。
③学習障害(LD)
算数は得意だけど国語がとても苦手、文字は書けるけど作文が書けない、など限られた分野の能力の取得が難しいという特性を持つ障害です。
知的な遅れはないものの、特定の課題だけが著しく遅れてしまうため、家庭だけでなく学校でも子どもの特性に合わせた学習支援が必要になります。
子どもの穴ばかり見ずに褒めてあげて
発達障害のことを調べると、上記のようにマイナスなことばかりが書かれています。そのため、親は焦って子どもの穴の部分を埋めようとダメなところに目を向けてしまうことが多いです。
その結果、子どもは自分が穴だらけのような人間だと感じて、さらに辛くなってしまいます。
しかし、人の顔が1人1人違うように脳にも個性があり、弱みと同時に強みも存在します。例えば、自分のことばかり喋って人の話を聴かないタイプであっても、誰とでも仲良くなれるという強みを持っているかもしれません。
これは発達障害の子を持つ親子に限らないことですが、親が「この子はこんな強みがある」と信じて褒め続けてあげることで、子どももへこまずに自分に自信を持って生きていくことができます。
まずは、我が子の「できること」に目を向けてみてはいかがでしょうか。
参考URL
『時事メディカル』
https://medical.jiji.com/topics/3220
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子