進む子育て制度のデジタル化~便利なツールは活用しよう~
子どもが生まれてから、予想以上に時間と手間がかかることの1つに事務手続きがあります。出生届に始まり、一時金や育児休業給付金の申請、医療費助成や保育所入所のための申請など、何度も役所に足を運んで苦労された保護者の方も多いのではないでしょうか。
一方で、デジタル化によって手続きや申請がオンラインで可能になっている、もしくは、なる予定の制度もいくつかあります。
そこで今回は、変化する子育て制度の申請方法についてご紹介します。
出生届と出生証明書がスマホで提出可能に
子どもが生まれて一番最初に行う手続きと言えば、「出生届」と「出生証明書」の提出です。
現行の制度では、出生届と出生証明書は1枚の書面になっており、医師の署名をもらった状態で、出生日から14日以内に市区町村に提出しなくてはいけません。
しかし、産後は新生児のお世話にくわえて、母体もダメージを受けてデリケートな状態であるため、出生届を提出しに外出すること自体が大きな負担になっています。
そこで、法務省は8月までに戸籍法施行規則を改正し、デジタル庁のマイナポータルと連携することで、オンライン上で出生届と出生証明書の提出を段階的に可能にする予定です。
具体的には、マイナポータルで出生届の情報を入力し、スマホで撮影した出生証明書のデータを添付することで提出という形になります。
2026年度からは、医療機関が電子データで直接自治体に出生証明書を提出できるよう、システムの整備を進めていく予定です。
全国の子育て支援をデータベース化
2024年度中に、政府は全国1741市区町村で行われている子育て支援を調査して、データベース化する予定です。
子育て世帯に関する各種給付金や健診に関するお知らせをプッシュ型で通知することで、もらい忘れや受け忘れを防ぐことができます。
また、データベースは民間企業の母子健康手帳アプリや連絡帳アプリと連携させ、保護者が知りたい情報を知りたい時に受け取れるようにしていく方針です。
こうしたデジタル化が今後も進むことにより、忙しい日々を送る保護者の方の負担が少しでも軽減することが望まれます。
参考URL
『ヨミドクター』https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20240521-OYT1T50063/?catname=news-kaisetsu_news
『時事メディカル』https://medical.jiji.com/news/58864
- MR(医薬情報担当者):編集部スタッフ:古谷祥子