【１歳の食べ物】生クリームなどの乳製品は何歳から食べさせていいの？

乳児・幼児期の食事で悩んだら…管理栄養士からのアドバイス

たんぱく質の給源としても、カルシウムの給源としても欠かせないのが「乳製品」です。しかし、一方では食物アレルギーのアレルゲンとしても挙げられるため、初めて与える際タイミングには注意を払っている方も多いのではないでしょうか。

赤ちゃんは大人と比べるとまだまだ消化器官の発達が完全ではありません。そのため、大人にとっては普通に食べられるものも赤ちゃんにとっては負担になることもあります。

豊富な栄養素を含む乳製品は種類も豊富です。牛乳、ヨーグルト、チーズ、生クリームなど、それぞれ特徴がありますので、時期を見極めて赤ちゃんの成長に合わせて与えてあげましょう。

初めはヨーグルトからがおすすめ

まず、初めて与える乳製品としてオススメなのが「ヨーグルト」です。ヨーグルトは離乳食中期（7カ月頃）から始めることができます。

ひと口にヨーグルトといっても今は種類もたくさんあります。赤ちゃんに与えるのは「無糖（プレーン）」を選びましょう。「加糖」や「ジャム・シロップ入り」などは甘味が強いため、初めは避けましょう。

甘味を付けるのであれば、つぶしたバナナやすりおろして加熱をしたにんじんなどと混ぜることで自然の甘味を加えましょう。

離乳食の後期～完了期ではスティック状のパンケーキやサンドイッチの中に混ぜるのも良いでしょう。

離乳食中期からは低脂肪のチーズも

ヨーグルトと同じく、離乳食中期（7カ月頃）から与えられる乳製品が「チーズ」です。チーズも種類が多いのですが、注意すべきポイントは「塩分」と「脂肪」です。

消化機能が未熟な赤ちゃんにとって、脂肪は消化に時間とエネルギーを使いますので初めは負担の少ない低脂肪なものを選びましょう。そのため、初めは高たんぱく・低脂肪のカッテージチーズがよいでしょう。

カッテージチーズは少し塊がありますので、赤ちゃんの食べられるかたさやなめらかさに調整しながら与えましょう。ヨーグルト同様、果物やすりおろした野菜と合わせたり、おかゆに混ぜたりするのも良いでしょう。

1歳頃になるとプロセスチーズも食べられるようになりますが、塩分・脂質ともに高いのであくまでも少量ずつ与えましょう。

生クリームは１歳を過ぎてからがよいでしょう

お誕生日の時に気になるのが「生クリーム」ですが、生クリームは３５～４７％ほどが脂肪分ですので、基本的には「乳製品」というよりは「脂肪分」としての位置づけで考えると良いでしょう。与えるのであれば、1歳を過ぎたころ、特別な時にほんの少量だけ（ひとさじ程度をデコレーションに使うなど）にしましょう。

また、もう一つ気を付けることは「動物性」を選ぶということです。動物性は牛乳から作られているのに対して、植物性は油を基本として添加物を混ぜていることが多くありますので、この点に注意をしましょう。最後に牛乳はおっぱいやミルクの代わりにゴクゴク飲むのはNGですが、調理に使用するのはOKです。1回に使用する量は100g程度を目安としましょう。

1歳はまだまだ離乳食の途中で個人差も大きいですので、周りと比べずに赤ちゃんのペースで進めていきましょう。

管理栄養士磯村優貴恵 プロフィール

大手ダイエット専門のエステサロンにて、食事指導を通してお客様の体を内側・外側の両面からサポート。 その後、和食やカフェのキッチンスタッフとして約3年間の料理修行を行う。特定保健指導を経て、現在は、子供から大人まで家族みんながおいしく食べられて健康になれるよう、レシピ・商品開発や執筆など幅広く活動中。 資格：管理栄養士、フードコーディネーター、薬膳インストラクター、健康食育ジュニアマスター