「敬老の日」の歴史？由来は？子供に伝えたい、日本の行事

9月の第３月曜日は国民の祝日である敬老の日です。
敬老の日とは、国民の祝日に関する法律の第2条によると“多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う”という趣旨のもと定められています。

敬老の日の歴史

敬老の日が9月の第3月曜日に決まったのは2001年です。「そういえば、以前は敬老の日は9月の中旬だったはず」と、記憶を確認されている方も多いかと思います。

そうです、敬老の日という名前になったり、9月の第３月曜日に決まったりするまで、紆余曲折がありました。

以下に敬老の日の歴史をまとめてみました。

敬老の日の歴史

1947年:はじまりは兵庫県多可郡野間谷村、現在の多可町八千代区からです。この村で「お年寄りを大切にしましょう。お年寄りの知恵を借りて、村作りをしましょう」という趣旨のもと、9月15日を「としよりの日」として、敬老会などを開いたことからはじまります。

何故9月15日かというと、農閑期であり、気候もよい9月の中旬を選んだそうです。

その後、

1950年:「としよりの日」が兵庫県全体に広まる。
1954年:全国的に9月15日が「としよりの日」と制定。
1964年:「としより」という表現があまりよくないという声があがり「老人の日」に変更。
1966年:国民の祝日「敬老の日」に。
2003年:「祝日法」の改正から9月の第3月曜日が「敬老の日」に。

これにより、従来の敬老の日である9月15日を「老人の日」として残すことになりました。

長寿の祝いは？

なかには「長寿のお祝いの年」にあたる方も多いと思います。長寿のお祝いは数え年なので、還暦は、61歳（満年齢60歳）になる年にあたります。一般的には、「敬老の日」や「お誕生日」に長寿のお祝いをすることが多いため、「長寿のお祝いの年」の「敬老の日」は、いつも以上に盛大にお祝いすると良いかもしれませんね。

すぐわかる！長寿のお祝い（数え年）

61歳：還暦（かんれき）・・・60年で生まれた年と同じ干支に還るため、還暦といわれている
70歳：古希（こき）・・・杜甫の漢詩の一節、『人生七十古来稀なり』が広まり、古希とよばれる
77歳：喜寿（きじゅ）・・・「喜」の草書体が七十七となることから喜寿といわれる
80歳：傘寿（さんじゅ）・・・「傘」の略字が八十に見えることから傘寿といわれる
88歳：米寿（べいじゅ）・・・「米」を分解すると八八になることから米寿といわれる
90歳：卒寿（そつじゅ）・・・旧字体「卆」は縦に読むと九十になることから卒寿といわれる
99歳：白寿（はくじゅ）・・・「百」から「一」をひくと９９になることから白寿といわれる
100歳：百賀（ひゃくじゅ）・・・文字通り100歳のお祝い（他に百寿・上寿・紀寿と呼ばれる）
101歳：百一賀（ひゃくいちが）・・・100歳以上は毎年百二賀・百三賀、と祝う
108歳：茶寿（ちゃじゅ）・・・「茶」の字を分解すると、十が2つと八十八になることから茶寿といわれる
110歳：珍寿（ちんじゅ）・・・文字通り珍しいことから珍寿といわれる
111歳：皇寿（こうじゅ）・・・「皇」の字を分解すると、「白」と十二になることから皇寿といわれる
120歳：大還暦（だいかんれき）・・・2回目の還暦を迎えるため

日本が昔より大切にしてきた、目上の人を敬う気持ちから生まれた「敬老の日」。私たちもしっかりとその気持ちを受け継いでいきたいですね。