「としょかんライオン」
書籍情報
ライオンのいる図書館を想像してみて?「としょかんライオン」
作:ミシェル・ヌードセン、ケビン・ホークス、福本 友美子
大型本:41ページ
出版社:岩崎書店 (2007/4/20)
発売日:2007/4/20
商品の寸法:29.5 x 26 x 2 cm
あらすじ
図書館には「ライオンがおはなしをきいてはいけない」というきまりはありません。
いつも静かな図書館に、大きなライオンがやってきました。
大慌てで報告する図書館員に、図書館長のメリウェザーさんは、「図書館のきまりを守っているなら そのままにしておきなさい」と言います。
おおきな声をださない、廊下を走らない、きまりをきちんと守りながら、かしこいライオンはメリウェザーさんのお仕事まで手伝うようになり、やがて図書館にとってかかせない存在になっていきます。
ところがある日、ライオンはある事件を起こし、図書館にいられなくなってしまい・・・。
著者略歴(「BOOK著者紹介情報」より)
ヌードセン・ミシェル
ニューヨーク在住の作家、フリーの編集者。作品は幼児向けの絵本が多い。図書館に勤めた経験もある
ケビン・ホークス
メイン州在住のイラストレーター。自作の絵本のほか、数多くの絵本の絵を描く
福本 友美子
児童書の研究、評論、翻訳、書誌作成などをする。立教大学講師。図書館に勤めた経験がある
オススメポイント
「きまり」よりも大事なこと。
図書館員のマクビーさんと図書館長のメリウェザーさんは、きまりを守ることに関しては同じように厳しい二人でしたが、マクビーさんは少々頭が固く神経質、一方のメリウェザーさんは柔軟さと寛大さを兼ね備えた人でした。
メリウェザーさんや子どもたちが、ごく自然にライオンの存在を認め、受け入れていく中で、マクビーさんだけはライオンが図書館にいることをよく思えずにいました。
物語の中ではたった一人「悪役」を担うマクビーさんですが、現実には、むしろマクビーさんのような反応の方が多いかもしれませんね。
ライオンとメリウェザーさんの間に生まれる信頼関係や、ライオンとあたりまえのように接する子どもたちの姿は、どのシーンも微笑ましく、心が温まります。
でも、ライオンがいなくなったあとの図書館で、誰より大きく変化をみせたのはマクビーさんでした。
彼の起こした行動こそが、この物語の中で一番奥深い部分にあるような気がします。
きまりは守らなければいけない。でも、わけがあって、きまりを守れないときもある。
41ページと少し長いお話ですが、大型で読み聞かせ向きの絵本です。
試しに読み聞かせ時間を計ってみたところ、13分~14分ほどかかりました。
漢字を使わない、ひらがなとカタカナのみの文章なので、低学年のお子さんでも読みやすいと思います。
内容的には幼児から高学年まで、幅広い年齢のお子さんにお勧めですよ。
- この記事の先輩ママ:彩子ママ
- プロフィール:
- 絵本や小説、漫画好きな、中学生と小学生の二人の娘の母です。 子どもに読み聞かせたり、ママ仲間からオススメされたりしながら、沢山の本に出会いました。姉妹は既に読みたい本を自分で選べるようになり、今は母子で「オススメ本」の情報交換をしています。
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