生活環境が遺伝子の働き方にまで影響
生活環境が遺伝子の働き方にまで影響
「大阪大学が高齢の一卵性双生児の遺伝子を比べて生活環境と老化の関係を調べる研究を始める」という発表がありました。研究を行う早川教授は、約30年前から1万2000組の双子を追跡調査し、生活習慣病に関わるライフスタイルなどについて研究してこられた方です。
一卵性双生児はゲノム(全遺伝情報)が基本的に同じですが、双子でも老け方が違うのは生活環境によって老化を抑制する遺伝子の働き方が異なるためである可能性があり、調査されるそうです。
(以下、2008/2/6日経新聞抜粋)
阪大、高齢双子の遺伝子比較・老化と生活環境を研究
大阪大学は高齢の一卵性の双子の遺伝子を比べて食生活や運動、ストレスなどの生活環境が老化とどう関係しているかを調べる研究を始める。一卵性双子は遺伝的には同じだが、高齢になると1人は白髪、もう1人は黒髪を保っているなど老化の度合いに差が出てくる。老化に関連する遺伝子の働き具合が生活環境で変わってくる可能性があり、詳しく調べる。
早川和生教授らが実施し、5日の倫理委員会で承認された。研究には認知症を発症しているかどうか、髪の毛が白か黒かなど双子の間で老化の進み方に違いがみられる70-80歳代の双子50組に協力してもらう。
唾液を郵送してもらい、その中に含まれる「サート1」と「クロトー」という2つの老化関連遺伝子を調べる。生活習慣や仕事の状況などについてのアンケート調査も行う。
双子間で遺伝子量と老化の進み方に関連性があれば生活習慣や環境が遺伝子の働き方に影響した可能性があるという。双子の研究は従来、子供が中心で高齢者を対象とする例は少ない。早川教授は「将来は老化の予防につなげたい」と話している。
遺伝よりも睡眠・栄養・運動などの生活環境が成長に大きく影響を与えるようです。
今回の研究は老化の遺伝子にスポットがあたっていますが、生活環境が「老化の遺伝子の働き」にまでも影響するということであれば、そのまま「身長の遺伝子の働き」に置き換えても、同様のことが言えるのかもしれません。スクスクのっぽくんは、これからも早川教授の研究を追跡していきます。