千葉工業大学工学デザイン学科助教授・上野義雪さんへのインタビュー05:スクスクのっぽくん

プロに聞く! 上野義雪プロフィール

千葉工業大学工学デザイン学科 助教授

少なくとも一日1回は、背筋を伸ばすこと

のっぽくん
普段の生活のなかでも姿勢が大事だということがわかりました。それではどのような姿勢がいいのでしょうか?
上野義雪
「正しい姿勢とは、誰から見ても「美しい」姿勢なのです。座っていても、立っていても、歩いていても正しい姿勢をしている人は、とにかく美しい。これだけを気をつけるだけでも、姿勢は良くなるのです。」
のっぽくん
なるほど「美しい」とはわかりやすいですね。
上野義雪
「そのためにできる簡単な方法は、少なくとも一日1回は、背筋を伸ばすことです。それだけでも意識が違ってきます。自分で背筋を伸ばすこともいいでしょうが、親子で背中を合わせて、お互い伸ばし合う体操などを取り入れてもいいでしょう。
また正しい姿勢として、身長を測るときの姿勢をするのもいいでしょう。壁に頭と肩、お尻、そして踵をぴったりとつけます。この姿勢を15秒ほどするだけでも、悪い姿勢が直ってきます。」
のっぽくん
さらには、どんな点に気をつければいいのでしょうか。
上野義雪
上野義雪「筋力の低下が姿勢の悪さと深い関係がある通り、とくに子供には全身の筋肉をバランス良く発達させてあげる必要があります。とはいえ、何か特別な運動をさせればいいということではなく、外で遊ばせるだけでいいのです。また正しい姿勢で歩くだけでも、とてもいい運動になるでしょう。また、食事をするときも学習机と同様、大人と同じイスではなく、子供の身長や座高にあったものを選んであげた方が良いでしょう。手提げカバンもいつも同じ手で持たないよう、左右バランスよく使うことも大切。さらに布団やベッドが柔らかすぎると、子供の身体が沈み込んで、背骨が曲がりすぎることがあります。また、寝返りも自由にできないのです。姿勢だけを考えれば、多少、硬い方が、いいのです。
正しい姿勢を、子供にさせるには、そのような意識を、まずは親がもつことです。」
のっぽくん
子供の姿勢を直す前に、親の姿勢が問われているわけですね。
上野義雪
「子供は親の真似をするのです。この機会に家族全員の姿勢を見直し、日常的に心がけて欲しいですね。毎日の積み重ねが大事なのです。」

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