夏見円プロフィール

夢を持ち続けることの大切さ、そして夢の舞台へ

のっぽくん

長野五輪には残念ながら出場できなかったわけですが、そのときは、どんな思いだったのですか？

夏美円

「まず大学1年生の時点で、長野五輪に出ようと強く思っていなかったのです。それは、出られればいいなとは思っていましたけど、それだけ。
でも、代表にもれたことで、絶対に次のオリンピックに出たいと、現実として、気持ちが湧いてきたというか・・・」

のっぽくん

生まれて初めて欲というか、自分の心の内を表に出すようになったということですか？

夏美円

「そうですね。それまでは、これは絶対勝ちたいとか、この大会には、絶対に出たいという気持ちは、あまりありませんでした。
ただ、今にして思うと、あのときに長野五輪に出られていたら、勢いだけで終わっていたかもしれません。今、私があるのは、長野五輪で選ばれなかったからかもしれませんね」

のっぽくん

前回のソルトレイク五輪では、思い通りレースができなかったそうですが、それはなぜですか？

夏美円

「長野オリンピックに出られなかった悔しさから、出たいという気持ちだけが優先していたのです。オリンピックの舞台で走りたいというのが最優先だったから、出場できただけで満足してしまい、それからどうしたいというのがありませんでした。
また、当時はまだ世界での経験が不足していました。体格ではそんなに差がないのに、外国人選手のスピードや筋肉のしなやかさに、別世界の人間のように見ていました。
そんな感覚だったから、周りの雰囲気などに呑まれて、自分の力もだせなくて。途中から、出るからには、自分の納得のいく走りをしたいと思ったけど・・・」

のっぽくん

トリノ五輪ではベスト８が目標ですが、心がけとして、前回のオリンピックとは違うのは？

夏美円

「出ること自体ではなくて、何かをしようという、意識に変わりましたね。自分をアピールしようと、というところまで、やっときました」

のっぽくん

オリンピックを目指す子供たちに、何かメッセージはありますか？

夏美円

「中学校のときの卒業文集に、オリンピックに出たいと書いているんですよね。そのときは本当に出られるとは思っていませんでしたが、その夢を持ち続けることが大事なんだなと、考えています」

のっぽくん

夢を持ち続けるというのは、言葉では簡単ですが、それを実行するのが困難ですよね？

夏美円

「確かに夢を持ち続けるのは大変なことです。いつでもその地位や成績に満足しないで、常に高いポジションを目指し、高いモチベーションを維持する努力が必要だと思います。
高いレベルを設定し、目標意識を維持できる選手は、やはり強いですね。
一つの目標をクリアしたときに、もっと上へと目標を定めたくなる。その延長線上が五輪でした」

のっぽくん

インタビュー中は、穏やかな表情でしたが、内なる闘志をひしひしと感じました。期待しています。ぜひ頑張ってください。

夏美円

「ありがとうございます。頑張ります。ぜひ、テレビでトリノオリンピック・クロスカントリーを注目してみてくださいね♪」